仮想世界で「現実の服」を着る=VRリアルクローズの冒険
ー外出自粛期間中にVRユーザーになった方は多いですね。 でも、オススメアプリに表示されたVRChatに入ってみたら、何をすればいいかまったくわからない。初日は通りすがりの日本語の話せる海外ユーザーと一瞬話しただけでした…(笑)。それから徐々にフレンドができ、ワールドを回るようになり、アバターやアクセサリーを買うようになりました。改変に必要なスペックのゲーミングPCを持っていたのもラッキーでしたね。
ーVRChatでは自由自在な改変ができますが、リアルクローズ系改変を選んだ理由は。 自分の趣味と合うコーデをVRでも着たいという、シンプルな動機ですね。でもフレンドにはリアクロを着ている人はいなくて「少数派なのかな」と思っていました。 でもパブリックのワールドを覗いていると、自分と同じような服装のユーザーがちらほらいることに気付いたんです。
VRでも服について話してみたいけど、いきなり初対面の人に声をかけるのはちょっと怖い(笑)。たまたまリアクロのアイテムを着ていただけかもしれないし。 そこで、リアクロ系が好きな人たちのためのとっつきやすいコミュニケーションの場を作ろうと思いました。好きな服の話題で談笑してコーデやアイテムを紹介しあうなど、ファッションで輪を繋げる居場所として作ったのが「リアルクローズ集会」、通称「リアクロ集会」です。
VRアパレルの本気度
ー参加者に人気のブランドはありますか。 「EXTENSION CLOTHING」はやっぱりすごいですね。さまざまなジャンルの服を出していますが、リアクロ勢にもとても刺さっていると思います。
ーVRChatの取材では名前を聞かないことのほうが少ないほどの人気ブランドです。特にリアルクローズの視点から見た良さとは? K-POPにインスパイアされたようなシルエットが取り入れられているなど、トレンドの掴み方がうまいこと。リアルでも十分着られそうなデザインで、でもよく見るとフロントジップの形状は残しつつ違和感のない程度に簡素化されていたりと塩梅も絶妙だと思います。 特に驚いたのは、キャップに対応する「髪型の3Dモデル」を売り出したときです。