仮想世界で「現実の服」を着る=VRリアルクローズの冒険
好きなものを素敵だと感じる気持ちを共有して友達が増えたり、ユーザー間のコミュニケーションだけで何時間でも話せたりするほど楽しいですね。 会場となるワールドの一角にスペースを設けてブランドの服を展示することもあります。
ーアイテムの販売などもされているのでしょうか。 マネタイズができれば正直うれしいことですが、純粋にユーザーがリスペクトしあう場として立ち上げたので、参加者からお金を集めるといった負担を求めるようなことはしたくないですね。
私自身はVRでの服作りに興味があるし、ブランドも立ち上げています。でも服を売ったり収益をあげるためにこの集会を主催しているわけではありません。ですからこれからも参加無料で続けていこうと。 ただ、リアクロをもっと楽しむためのお手伝いはしたいと思っています。そうした考えでBEAMSさんとコラボもさせていただきました。
いつか機会があれば現実空間とVRが連動したリアルイベントをするのもすごく楽しそうですね。 ーたしかにリアクロの特徴のひとつは現実との同期ができることですね。 そうですね。特にアバターと同じ服を着ることができる「リンクコーデ」はリアクロならではの面白いアプローチです。
リアルもVRの服も同じように好きになれる。リンクコーデを積極的に楽しむ動きが増えれば、リアクロはメタバースと現実がファッションで繋がるという大きな意義を持つと思います。
「普通の服」がマイノリティになった世界
ーJONERさんがリアクロ集会を立ち上げた経緯は。 もともと服は好きでした。リアクロ集会をはじめたのは、VRに自分のような趣味のユーザーが集まれる場所がなかったからです。
私がVRChatのユーザーになったのは2021年5月、コロナ禍のゴールデンウィークです。外で遊ぶ場所が減っていた頃、Amazonでたまたま見かけたOculus Quest 2(現Meta Quest 2)が思いのほか安かったので買ってみました。最初はメタバースに興味があったというより、ステイホーム時間の暇つぶしだったんです。