新海誠「天気の子」を思い出す、社会から追い詰められた少年少女のサバイバルADV『Re:VER PROJECT -TOKYO-』。まさかの東映アニメーションが企画した「残酷な現実社会での物語」【東京ゲームダンジョン6】
日本のインディーゲームも、殺伐としたリアリズムを扱うことが増えてきたように感じます。筆者のGame*Spark執筆記事から確認してもらうとわかりやすいかもなんですけど、過去に取材してきたインディーゲームも暗い現実を扱うタイトルが目立ちつつあります。10月27日に開催されたインディーゲーム展示イベント「東京ゲームダンジョン6」で出展された『Re:VER PROJECT -TOKYO-』は、まさにそういった「殺伐さ」を感じたタイトルです。 【画像全8枚】
本作はなんと東映アニメーションとインディーデベロッパーであるネトスピが共同で開発した一作であり、新規のビジネスとして立ち上げられたタイプに思えます。しかし、本作の試遊でうかがえるのは「都市部で警察も市民も助けにならず、最下層で追い詰められた少年と少女」という妙なリアリティを体感させるのです。
大まかにまとめると「サバイバルアドベンチャー」というべきジャンルだと思うんですけど、サバイバルする場所を今の東京に据えると、「これは有り得るかもな」という別種の緊張感が漂ってくるのです。ある意味、新海誠の「天気の子」みたいな、「よく考えるとまずい社会の側面」が見えそうといいますか……。
警察から隠れ、弱り切った女の子を介抱するのだが……
物語は東京のどこかの路上で幕開け。少年と少女が謎のフードの人間を見つけ、何かを乞うているのですが、フードの人間は彼らを冷たく突き放す言葉を残して消えていきました。
どうやら少年と少女はどこにも頼れるものがなく、警察にも追われている状態のようです。しかも少女は病気を患い、弱り切っており、このまま生きていられるかもわからない状況に置かれていました。
ふたりは街の廃ビルに隠れ、活路を見だそうとします。近くに作業台が残っており、少年はポケットにあったどんぐりをなんとか料理して少女に食べさせます。
主人公たちには満腹度やのどの渇き、健康状態のパラメータがあり、時間が経つごとに減っていきます。追い詰められたなかで、少しでも生き残ろうとするために、わずかな食料でも欠かせないのです。
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