「病で苦しむ人を助けたい」"ドクドク鼓動"...細胞の数は「約3億個」iPS細胞でできた『動く心臓』 開幕まであと半年の「万博」最新技術を体感できるパビリオンが続々
命が宿ったような表情と動き…万博で出合える「アンドロイド」
続いての関西発の最先端技術は、来年の大阪・関西万博で出合えるアンドロイドです。まるで命が宿ったような豊かな表情と滑らかな動き。 手がけるのは大阪大学の石黒浩教授。日本のロボット工学の第一人者です。 (大阪大学 石黒浩教授)「(Q完成度は?)いいんじゃないですか。声入れたら本当に自然に見えますよ。指もちゃんと伸びてるし。完成度高いと思います」 9月上旬、京都府内の研究施設ではアンドロイドの動きの開発が行われていました。 例えば「耳をすます」仕草。アンドロイドの手を耳に近づける動きは可動域に限界があるため、顔のほうを手に近づけるように改善することで、より人間らしい動きに見せています。 今後、パビリオンの演出に合うよう動きを作りこんでいくといいます。 (大阪大学 石黒浩教授)「積み重ねというか人間を丁寧に観察しながら、どういうところに人間らしさが表れているか、経験で学んでいくしかない」 石黒教授はこのアンドロイド約20体と交流ができるパビリオン「いのちの未来」をプロデュース。その建物も特徴的なんです。
生命の起源『水』…「命について考えてもらえるといいなと思う」
9月11日、石黒教授たちを乗せた車が会場の夢洲へ向かっていました。 (大阪大学 石黒浩教授)「周りのやつもまあ順調に出来てきている」 パビリオンは去年9月から建設を始め、外観はほとんど完成。石黒教授も間近で観るのは初めてです。 (石黒浩教授)「お~ちゃんとできてる。もうちょっと調整するの?」 (スタッフ)「まだ調整します」 (石黒浩教授)「でもだいたいイメージどおりですよね。天然のクーラーみたい」 パビリオンでは生命の起源である「水」を循環させて高さ12mの外壁に沿う形で常に流しています。 石黒教授は水のベールをくぐり、来場者に今回の万博の象徴でもあるいのちの未来を感じてほしいと話します。 (大阪大学 石黒浩教授)「この場に立ってみると『あ、万博出来上がってきたな』と。人間とテクノロジー、いのちとテクノロジーの関係をここでは感じてもらう。自分たちで命について考えてもらえるといいなと思います」