今年の原子力白書は放射線特集、6000人アンケで処理水「受け入れられない」は4割
内閣府原子力委員会は25日、今年の原子力白書を決定した。昨年、東京電力福島第一原子力発電所の処理水の海洋放出が始まったことを踏まえ、放射線について特集。内閣府はインターネット形式のアンケートを実施し、理解度を調べた。
アンケートでは、原子力や放射線に詳しい層1000人と一般層6000人を比較。処理水について「受け入れられない」と回答した割合は、詳しい層で14%だったのに対し、一般層では約3倍の42%だった。
処理水は汚染水を特殊な設備で浄化処理し、トリチウム以外の大半の放射性物質を取り除いた水。政府は人体や環境に影響を与えることはないとしている。
同委員会は白書で、国などの関係者に向けて「国民の信頼を得る努力を粘り強く継続していかなければならない」と提言している。