飯田章のMS51クラウンHT再生Proj.【11 final 後編】飯田章、「いつかはクラシック・クラウン」の夢を叶える! 難なく車検取得し路上復帰を果たしたMS51クラウン!|1970年式 クラウン ハードトップ(MS51)
【final 前編】から続く 以前からお届けしてきた飯田章さんの「MS51クラウンハードトップ再生プロジェクト」も、今回が最終回。レストア&カスタムがすべて終了し、ナンバーが付き、公道復帰を果たしたのだ。そこで今回は、約2年にわたった再生への道のりを振り返りつつ、完成したクラウンの印象を飯田さんに語ってもらう。 メッキパーツは、代表の川崎修二さんを中心とする静岡の「BBFヤマテ」に依頼。メーカーからの受注が多く、つまり、それだけ信頼されているということだが、2006年頃から個人ユーザーからの依頼も引き受けるようになった。川崎さん自身が旧車乗りで、オーナーの気持ちがよく分かることから始めたため、クロームメッキ、蒸着メッキ、アルマイト加工などを、ステンレス、アンチモニー、樹脂といった材質を問わずに下地から仕上げていく。 ただし、フェンダーミラーやドアハンドルなどの分解が必要なパーツは、分解した状態で依頼するのがルール。そのため、「スターロード」の井上正嗣さんにお任せして仕上げてもらった。 【画像19枚】「家にあったクルマが歴代のクラウンだったので、ずっと思い出の中にあるクルマなんです」と語る飯田章さんのクラウンのレストアがついに完成 こうして約1年がたち、2019年の5月頃には、レストアされたボディと修復を終えたメッキパーツが、トップシークレットⅡボディワークスに集結。塗装工程から、粗めのバフ、キズ消し、ツヤ出しの3段階に分けて行う磨き、元の状態を確認しながらのパーツの組み付けと作業は進み、クラウン本体にかんしては、一応の完成をみた。 続いては、タイヤ&ホイール。純正の14インチ+ホイールキャップの姿も美しいが、普段用には適さない。そこで、トップレーサーとして活躍してきた飯田さんらしく、ボルクレーシングTE37Vのガンメタリック/リムDCを選択した。ご承知のようにTE37Vは、鍛造1ピースという最高のスペックを誇るホイールだが、50系クラウンに装着した例がないことから、大阪からレイズのエグゼクティブプロデューサー・加藤照幸さんが上京。自ら計測を行い、クラウンにマッチするサイズ17×9J+20を割り出した。タイヤは、グリップと乗り心地を両立したヨコハマのアドバンフレーバV701(235/45R17)を組み合わせた。 最後は、プロテクションフィルムの施工だ。キレイによみがえったクラウンを飛び石などのキズから守り、日常のお手入れもしやすくなるそうで、大阪と埼玉に店舗を持つ「エスアンドカンパニー」の鹿田能規さんに依頼。フィルムが貼ってあることを気付かせない精密な施工技術には、感動すら覚えた。 この後車検を取得し、飯田さんの思い出のクラウンは無事に路上復帰を果たし、年末年始はドライブを楽しんだそうで、「サポートしてくださった皆さんのおかげで、理想の1台を手にすることができました」と感激しきり。どこかでクラウンを見かけたら、ぜひ旧車談議に花を咲かせていただきたい。 初出:ノスタルジックヒーロー 2020年4月号 Vol.198 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Nosweb 編集部
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