グーグルで約3000万円を稼ぐ私は、「お金で幸福は買える」と断言できる。それが人生の現実だ(海外)
お金にはいつもストレスを感じていた
家族は私のことを誇りに思っていてくれたし、私はニューヨークで暮らして働くという多くの人の夢も実現したのだが、それでもいつか仕事で失敗して全財産を失うのではないかという不安に縛られていた。 セッションアシスタントの仕事を2年続け、年収は4万2000ドル(約630万円)に増えていた。2015年、家族に緊急事態が発生し、私は2年間仕事を離れることになった。職場復帰できる状況が整ったとき、私はニューヨークに戻ったが、医療業界での仕事を中断して、方向転換することに決めた。
キャリアアップのために投資をした
私はファッション・インスティテュート・オブ・デザイン・アンド・マーチャンダイジング(the Fashion Institute of Design and Merchandising)の準学士過程に入学し、美容業界のマーチャンダイジングとマーケティングを学んだ。学費は3万ドル(約450万円)だった。この学位を得るために、学生ローンをさらに増やすことになった。 2017年、私は消費者向け製品に関係する仕事に就き、5万700ドル(約760万円)の年収を得た。その会社で2年間働いたあと、私はもっと支払いのいい仕事を探すことにした。 ジェネラル・アッセンブリー(General Assembly)でデータサイエンスのコースを履修し、データの利用法や分析法、あるいはそこから洞察を得る方法を学んだ。コース費用は4000ドル(約60万円)だったが、前の会社の授業料補償制度を用いて支払った。 2019年には、ブラックロック(BlackRock)にデータアナリストとして就職し、年収は前の仕事の倍になった。私は自分のことを誇りに思ったが、職と資産を失う不安はなくならなかった。 2021年、グーグル(Google)に転職し、年収がふたたび増加した。これで私の経済状況は根本的に変わった。そして、私の幸福度も。
高収入の仕事には、心の安らぎがついてくる
Googleで働き始めたころの基本給は13万2000ドル(約1980万円)だった。私は初めて、経済的に安定したと感じた。どんな障害が現れても、充分お金があると思えた。 2024年、健康問題に直面したが、健康保険に加入していたし、貯金もあったので、借金をすることなく治療費を支払うことができた。治療費は合計して6万ドル(約900万円)──今の収入と福利厚生がなければ、決して支払えなかっただろう。 収入が6桁になってお金との向き合い方が変わったが、その変化はゆっくりだった 社会経済的に恵まれない環境で育った人は、本当は必要なものを贅沢とみなすことに慣れてしまう。たとえば、1年に1回の歯の検診などだ。私も、そうしたものは必要ないと自分に言い聞かせた。手元のお金で可能な限り長くやっていかなければならないと思っていたからだ。 自分の金銭感覚を再定義するのには、時間がかかった。30歳になってようやく、私はお金との関わり方が理解できたと感じた。自分で自分の環境を築き、自分が育ったのとはまったく違う生活を送っていけると思えた。