平戸海、電光石火の相撲で大の里を撃破 「同学年なので負けられない。しっかり踏み込めた」
◆大相撲 ▽夏場所9日目(20日、東京・両国国技館) 東前頭2枚目・平戸海(境川)が首位を走る新小結・大の里(二所ノ関)を止めた。鋭く踏み込んで左前まわしをつかみ、相手得意の右差しを封じて前進。一気に押し出した。電光石火の内容に「しっかり踏み込んで、引いたところを攻めようと思った」と、うなずいた。 ともに2000年生まれの同学年だが、歩んだ道は対照的だ。平戸海は中学卒業と同時に16年春場所に初土俵を踏み、22年秋場所に新入幕のたたき上げ。一方の大の里は日体大時代に2年連続でアマチュア横綱を獲得したエリート。昨年夏場所に幕下10枚目格付け出しでデビューし、初土俵から所要6場所で新三役となった。それでも、平戸海は「入った順番は気にしないが、同学年なので負けられない」と並々ならぬ闘志を会心の白星につなげた。 八角理事長(元横綱・北勝海)は「平戸海をほめた方がいい。けれん味がない」と絶賛。自己最高位の今場所は4勝5敗と黒星先行だが「しっかり当たることを意識する」と、今後も気っぷのいい相撲で土俵を沸かせる。
報知新聞社