雪国に行ったら「燃料」が凍結してトラブルに!? 事前に確認すべきポイントを理由とあわせて解説
いよいよ冬本番。降雪地帯だけでなく、気温が氷点下になる地域などに車で遊びに行く際に気をつけておきたいのが「凍結」です。凍結と聞いてすぐにイメージするのは路面の凍結かと思いますが、車に使っている燃料にも凍結の危険性があるのはご存知でしょうか。 本記事では、知っておきたい燃料の凍結について、対策も含めて解説します。
ディーゼル車に乗っている人は「燃料の凍結」に注意
冒頭で燃料の凍結について触れましたが、日本国内においては一般的なガソリンであれば凍結の危険性はほぼゼロと思って問題ありません。 一方で、軽油を燃料とするディーゼルエンジンを搭載した車の場合、比較的暖かい地域から東北地方など寒冷地へとドライブに行くなどした際、給油していた軽油が凍ってしまってトラブルが発生するということがあり得ます。 ディーゼルエンジンや軽油と聞くと、トラックなど商用車にしか使わないというイメージが強いかもしれません。ですが、欧州車を中心に、クリーンディーゼルエンジンを搭載し、それを動かすために軽油を燃料とする車も多くあるので注意が必要です。
軽油は寒い場所で固まりやすいという性質がある
軽油には、低温で凍りやすいという性質があります。これは、軽油に含まれるパラフィンという成分が結晶化し分離するためです。氷点下の場所では軽油の粘度が増し、徐々に固まっていきます。 石油元売り大手のENEOSによると、軽油は流動点(固まる温度)の違いによって「特1号」「1号」「2号」「3号」「特3号」の5分類に分けられ、数字が大きくなるにつれて寒い場所でも固まりにくくなります。 特1号は「プラス5℃以下」で固まり始め、1号は「マイナス2.5℃以下」、2号は「マイナス7.5℃以下」、3号は「マイナス20℃以下」、特3号は「マイナス30℃以下」で固まり始めるとされています。 そのため、暑い夏場は特1号もしくは1号を使う、寒い冬場は2号を、寒冷地では3号もしくは特3号を使う、などというように季節や地域を考慮して使い分けられています。