1分でわかる「DOGE」の解説…イーロン・マスクのお気に入りはどのように生まれたか(海外)
イーロン・マスクがビベック・ラマスワミとともに政府効率化省(DOGE)を率いることになった。 【全画像をみる】1分でわかる「DOGE」の解説…イーロン・マスクのお気に入りはどのように生まれたか 略称の「DOGE」は、暗号資産のドージコイン(DOGE)に影響を受けたものだ。 このミームの歴史を簡単に振り返ってみよう。始まりは、ある柴犬の写真だった。 イーロン・マスク(Elon Musk)は「ドージ(DOGE)」に夢中のようだ。もともとは2010年代のインターネット上の「ミーム」だ。 DOGEは政府効率化省(Department of Government Efficiency)の略称でもある。これはドナルド・トランプ(Donald Trump)次期大統領による政府のコスト削減にフォーカスした新たな取り組みで、マスクと起業家のビベック・ラマスワミ(Vivek Ramaswamy)が主導することになる。 だがマスクはトランプ次期大統領に政府審議会で売り込むずっと前から「DOGE」について語っていた。 では、このミームは一体何なのか。
DOGEが1分でわかる解説
「DOGE」は2010年に、千葉県佐倉市に住む幼稚園教諭、佐藤敦子さんが、柴犬の「かぼす」の写真を自身のブログに投稿したのが始まりだった。 そこには、ソファーの上で首を傾げ、困惑するような評定をした柴犬が写っていた。 この画像が、最初にミームとしてどのように使われたのかは分からないが、レディット(Reddit)から人気に火が付き、たちまちインターネット上で話題となった。ユーモラスなコミック・サンズ(Comic Sans)フォントで書かれたテキストが、犬の頭の上に浮かんでいる写真が拡散したのだ。 このミームがインスパイアを与えた暗号資産(仮想通貨)のドージコイン(DOGE)は、2013年に2人のソフトウェアエンジニア、ビリー・マーカス(Billy Markus)とジャクソン・パルマー(Jackson Palmer)が、単なるジョークとして始めたものだ。ドージコインは、オープンソースのソフトウェア・プロジェクト、ライトコイン(Litecoin)から作られた。 この暗号資産は、「みんなの暗号資産」というスローガンを掲げてレディットで人気となり、取引開始後、すぐに時価総額が800万ドル(約12億4000万円)まで成長する。そしてドージコインの価格は2021年5月、ミーム株取引の熱狂とマスクの支持表明によって、1ドージコイン0.72ドルの最高値に達した。 マスクはかつて「DOGE」に関心を持つ理由について、犬であることと「最高のユーモアがある」ことを挙げていた。 マスクは長年、ドージとドージコインについてXで投稿してきた。さらに、スペースX(SpaceX)は、月を探査するために作られた小型衛星を「ドージ-1(DOGE-1)」と名付けた。また、テスラやスペースXのグッズはドージコインを使って買うことができる。 ドージコインの価格は最近、トランプ勝利を受けて157%急騰し、時価総額は530億ドル(約8兆2000億円)に達した。トランプ政権による規制緩和への期待から、ビットコイン(BTC)を始めとする暗号資産市場全体が上昇したためだ。
Ana Altchek