「渋滞しているのに先頭まで行って合流するのズルくないですか?」 いまでも勘違いする人多発! 各社が推奨する「ファスナー合流」は何が良いの? 渋滞軽減に効果あった?
実は効果がある? 各社が推奨する「ファスナー合流」の効果とは
このように本線が渋滞しているときは、合流のしかたも工夫しなくてはいけません。 そのため、高速道路会社がマナーとして提唱しているのが「ファスナー合流」です。 ファスナー合流について、過去にNEXCO中日本は次のように説明しています。 「インターチェンジやジャンクション、サービスエリア・パーキングエリアなどから高速道路の本線に合流する箇所では、渋滞が発生しやすくなります。 このような場所で渋滞が発生している時は、加速車線の先頭まで進み、ゆずりあいの精神で1台ずつ交互に合流する“ファスナー合流”にご協力をお願いいたします。 ファスナー合流とは規則正しく 1 台ずつ交互に(ファスナーのように)合流するものです」 このファスナー合流が初めて呼びかけられたのは2019年、NEXCO中日本による一宮ジャンクションでのテスト導入でした。 こうした呼びかけに対して、現在もドライバーからはの反応は様々です。 たとえば、「加速車線の手前で合流するのがよい」と考える人からは、「本線が混んでいるのに加速車線を進むのは順番抜かしのようで申し訳ない」という声があがっています。また「抜かすのはズルい」と憤る人もいるようです。 しかし、NEXCO中日本の導入例では、実際に先頭まで行ってからの合流行為により渋滞が緩和されているのです。 NEXCO中日本は、一宮ジャンクションにおいて、加速車線の先頭付近までラバーポールを設置することでファスナー合流を促しました。
2か月間運用したところ、接続する名神道と東海北陸道の交通量がほぼ横ばいだったにもかかわらず、所要時間は両道を合わせて約3割減少しました。 こうした結果から、各高速道路各社ではファスナー合流の合理性を認めています。 前出の名古屋高速道路公社の担当者も効果について次のように語ります。 「ファスナー合流により規則正しく1 台ずつ交互に合流することで、交通の流れがスムーズになると考えております」 現在は各所で試行運用が始まっており、道路上で「1.5m先 交互合流」といった表示板が設置されているケースもあります。 実際にファスナー合流するときは、加速車線の途中ではなく、終了する付近までしっかり進んで、先頭から1台ずつ合流するのがポイントです。 また、ファスナー合流はどこでクルマが流入してくるか分かりやすいので、本線のクルマにとっても安全な方法といえそうです。
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