楽天銀、今期純利益計画を462億円に増額-金利収益拡大など寄与
(ブルームバーグ): 楽天銀行は11日、2025年3月期の連結純利益予想を従来の378億円から462億円に上方修正すると発表した。前期(24年3月期)実績比では34%の増益となる。金利収益などの好調により期初の予想を上回る進捗(しんちょく)で事業が拡大し、業績を押し上げる。
発表によると、24年7-9月期の連結純利益は前年同期比40%増の112億円。本業のもうけを示す業務純益は同44%増の166億円。金利収益(資金運用収益)が同44%増の292億円となった。
9月末時点の口座数は前年同期比13%増の1619万口座、預金残高は同16%増の約11兆1000億円となった。4-9月期累積の連結純利益は同38%の221億円で、中間期としては過去最高となった。
楽天グループは9月、楽天カードがみずほフィナンシャルグループと資本業務提携の検討入りで合意する一方、計画していた銀行、証券、クレジットカードなど金融事業の再編を中止すると発表した。
決算会見で楽天銀の永井啓之社長はグループ金融の再編は「われわれのビジネスに明らかにメリットがある。何とか実現したいということで親会社と交渉してきた」と明かした。しかし、「親会社の視点では楽天カードとみずほとの提携の方が魅力的であったと理解している。大変残念な結果だ」と述べ、今後は銀行法の範囲内で既存の銀行を超えるようなビジネスモデルを作り、大きく成長させると強調した。
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Hideki Suzuki