「城が大好き」気象キャスターが語る「城と名将」 「厳島の戦い」でみせた毛利元就の“気象を読む力”のすごさ
台風の歴史をひもとくと、平安時代の『源氏物語』や『枕草子』に「野分(のわき)」という言葉が使われています。野の草を分ける強い風ということで、現在の台風にあたると考えられます。 明治時代まで強風のことを「颶風(ぐふう)」と表現していました。日常用語としては「大風(おおかぜ・たいふう)」が一般的だったようです。明治時代末に、のちの中央気象台長で“気象学の父”と称される岡田武松が「颱風(たいふう)」と学術的に定義し、1946(昭和21)年に当用漢字が定められて「台風」になりました。
「猛烈な」「非常に強い」など台風の強さを表す表現、「超大型」「大型」という台風の大きさを表す表現の基準は、どちらも風です。 台風というと風だけでなく雨も強まりますが、背景を知ると、昔から台風といえば、強い風のことだったからかもしれないと推察できます。 広島県 宮尾城(特別史跡名勝/厳島全島) 広島県廿日市市宮島町厳島要害山 JR広島駅から宮島口駅へ(約30分)。JR宮島フェリーで宮島桟橋へ(約10分)。徒歩8分
久保井 朝美 :キャスター、気象予報士、防災士