岩本乃蒼アナ、学び直しのため大学院へ 決断の背景にあった葛藤
5月から休職し、大学院で防災について研究することを発表した日本テレビの岩本乃蒼アナウンサー。担当していた『news zero』は3月いっぱいで卒業します。現在31歳、社会人10年目を迎える今年、なぜ学び直しを決断したのかー。その背景には、30代になって感じてきた「仕事で得られる喜びの質の変化」と「仕事とプライベートのバランスの変化」があったと明かしました。 【画像】岩本アナ へアドネーションを体験取材
■コロナ禍の不安「このままでいいのかな…」
『news zero』のキャスターを5年半務めた岩本アナ。多くの現場を自ら取材しニュースを伝えてきましたが「取材に行けば行くほど、ニュース原稿を読めば読むほど、その背景やその後どうなったのか、多くの情報を伝えるなかで納得するまで学びきれていないことがある自分が伝えていていいのか、と自問していました」と、伝え手ならではの悩みを抱えてきたといいます。 さらに新型コロナの影響で直接取材に行くことができない時期には不安もあったそうで「それまで全力で臨めていた仕事ができない時間が長く続くことで、“このままでいいのかな…”という悩みや不安がここ2~3年ありました。特に20代の時がむしゃらに仕事をしていた分、時間はあるはずなのに経験が積めないことで“新たな頑張り方を探さねば”と考える時間になりました」と、学び直しを決断するまでの葛藤を振り返りました。
■なぜ防災を学ぶのか 入社以来感じていた「防災劣等生」
大学院では防災について学ぶ岩本アナ。なぜそのテーマを選んだかを聞くと、「防災劣等生」だったというコンプレックスがあるといいます。 災害報道の在り方が大きく変わった東日本大震災の時、岩本アナはまだ大学生。入社後、震災の時にすでに働いていた先輩たちとの間に大きな壁を感じてきたそうです。「あの時すでに伝え手だった方と比べて、“命を守る報道への危機感が違う”と思われることや、“自分は防災劣等生なんだ”と後ろめたく思ってしまうことがあって。勉強会などで先輩から教わることがとても多かった反面、違うアプローチでも防災を勉強しないと追いつけないと感じてきました」。