受賞各社から開発秘話が続々、「カメラグランプリ2024」贈呈式
■レンズ賞:ニコン「NIKKOR Z 135mm f/1.8 S Plena」 レンズ賞に輝いたのは、ニコンの大口径中望遠レンズ「NIKKOR Z 135mm f/1.8 S Plena」。あなたが選ぶベストレンズ賞も獲得し、こちらもダブル受賞となりました。
ニコン光学本部長の恩田稔氏は「新しい映像表現を追求したい、ユーザーがワクワクするレンズを提供したい、と考えて作り上げたレンズ。大口径のZマウントの高いポテンシャルがあったからこそ挑戦できた。開放絞りでも丸いボケが楽しめ、高い解像力を持ち、背景は柔らかく自然に描いてくれる。主題の輝きと背景の美しいボケが調和した幻想的な表現が可能になった。何気ない日常が特別な瞬間に変わるのを、Plenaで体験してほしい」と語ります。
ニコン光学副本部長の石山敏朗氏は「企画の立ち上げ早々から、メンバーが意欲的にコンセプトを練り込んでいった。大口径のZマウントの特徴を生かすだけでなく、135mmの焦点距離で撮影するシーンを想定し、絵作りのポイントを分析してどうすれば新たな表現に到達できるかを議論していった。収差のバランス、特殊硝材、低反射コーティングなど、ニコンの光学技術を総動員して開発した。何気ない日常を非日常に変えるレンズ、被写体の一瞬を見事に輝かせてくれるレンズとして、多くの人に使ってもらいたい」とコメントしました。
■カメラ記者クラブ賞:【企画賞】富士フイルム「INSTAX Pal」 カメラ記者クラブ賞の企画賞に輝いたのは、富士フイルムの新趣向カメラ「INSTAX Pal」。
富士フイルムでチェキ事業を統括する力丸陽太氏は「Instax Palは富士フイルムにとっては衝撃的な製品で、Instaxシリーズなのにチェキプリントが出てこない。当初、カメラを歩かせたり飛ばしたりしたら面白いだろうな…と検討したこともあった。超広角レンズの存在もあり、これまでにない体験ができるユニークなカメラに仕上がったと感じている」と語ります。