”紀州のドン・ファン”元妻証言「もうダメだから覚醒剤買ってきて」頼まれ20万もらった 状況証拠を否定
■異例の28人の証人が出廷 薬物の密売人も
検察側は、須藤被告は事件前、スマートフォンで複数回「老人 完全犯罪」「覚醒剤 過剰摂取」などと検索していたことや、密売人とみられる人物から覚せい剤と思われるものを入手していたなどと指摘。 一方、弁護側は、「そもそも、殺すのに覚醒剤を選ぶのか。野崎さんが自分の意思で飲んだことは完全に否定できるのか」と反論していました。 これまでの裁判では異例ともいえる28人の証人が出廷し、直接的な証拠がない中、検察側は状況証拠を積み重ねて有罪を立証しようとしています。 証人の中には須藤被告と見られる女性に薬物を渡していたという密売人も出廷。
■野崎さんに「覚醒剤買ってきてくれ」と頼まれたと証言
そして8日。被告人質問で須藤被告は、薬物の購入について、性的機能の衰えた野崎さんから次のように依頼されたと証言しました。 【須藤早貴被告】「社長から『もうダメだから覚醒剤買ってきてくれませんか』と言われた。冗談だと思い『お金くれるならいいですよ』と言ったら、20万円渡してくれたので、受け取った」 【弁護人】(Q:買おうとしたんですか?) 【須藤早貴被告】「買い方が分からないから放置していたら、社長から催促された。『あれどうなった』って」 その後、須藤被告は薬物について販売している密売サイトなどを検索し、購入したと説明しました。
■野崎さんに「偽もんや。お前には頼まん」と言われた
【須藤早貴被告】「次の日、夕方ぐらいに(社長に)渡した」 【弁護人】(Q:野崎さんの反応は?) 【須藤早貴被告】「『ありがとうございます』と」 【弁護人】(Q何か話題になった?) 【須藤早貴被告】「翌日夕食の時に『あれ使いもんにならん。偽もんや。もうお前には頼まん』と言われた」 覚醒剤をめぐっては、販売した売人は覚醒剤と認めているものの、準備した別の売人は「氷砂糖だった」と法廷で証言しています。
■「署名も押印もなかった。パフォーマンスかと思いました」野崎さんから受け取った離婚届
一方、これまでの裁判で検察側は、須藤被告が財産目当てで結婚し、莫大な遺産を得るために殺害したと指摘していました。 裁判では「野崎さんが離婚したがっていた」という証言もあります。 これについて須藤被告は、野崎さんから離婚届を受け取ったことは認めるも、真に受けていなかったと話しました。 【須藤早貴被告】「必ず自分で書くようにとある署名欄に、署名も押印もなかった。何の意味があるのか分からなかった。パフォーマンスかと思いました」 これまで検察側が積み上げてきた状況証拠を否定した須藤被告。 来週は、検察側による被告人質問が行われる予定です。