台湾と日本の音楽家、ミャンマーでチャリティー演奏会 音楽の力で癒やしを
(バンコク中央社)台湾のピアニスト、黄英樺さんと日本のフルート奏者、松島寛さんが14、15両日、ミャンマー・ヤンゴンでチャリティーコンサートを開く。2人は音楽の力によって、2021年の政変後のミャンマーの人々に希望をもたらし、人々の心を慰められればとしている。 黄さんと松島さんは9日にタイ・パタヤで、11日にはバンコクでコンサートを開催。バンコクで中央社の取材に応じた。 黄さんは2015年から21年までヤンゴンで暮らし、現地の人々に音楽を教えた経験がある。21年2月の政変発生から2カ月後に台湾に戻った。松島さんはバンコクに長年居住し、バンコクのマヒドン大学音楽学部木管学科で学科長を務めている。 15年にミャンマーを訪れた際、現地では西洋音楽の指導者が不足していることに気づいたという黄さん。当時は短期で滞在し、現地の人々に音楽を教えていたが、帰国後にも現地の生徒からの要望があり、同年再びミャンマーに戻った。黄さんはミャンマーは台湾に比べると音楽に触れるのが容易でなく、政変後にはミャンマーで音楽を教える人はさらに少なくなったと話す。「ミャンマーの人はこれからも生きていかないといけない。自分の音色と指導によってミャンマーの人に温もりを届け、心を慰めたい」と願いを語った。 松島さんは過去にミャンマーで演奏した経験があり、ミャンマーの人のために何かしたいと思っていたと明かす。これまで演奏した際にはいつも大きく温かな反応が返ってきたことから、ミャンマーの人は音楽の資源に恵まれていないものの、素晴らしい音楽を聴くことを渇望していると話し、「音楽は平和を促し、希望をもたらせると信じている」と語った。 (呂欣憓/編集:名切千絵)