【専門家・体験談】「文字を書くのがニガテ」書字障害(ディスグラフィア)とは? 家庭や学校でどうサポートする?
【学習して忘れた頃に、思い出してみる】 学習してから1週間程度すると、忘れやすくなります。 その頃に一度、「思い出す」活動を取り入れると、定着が良くなることがわかっています。 また、言葉で漢字の組み立てを学習した場合には、漢字を書く代わりに、漢字の組み立てを言葉にして思い出すことも有効です。
保護者のかたはどんな工夫をしている?
そのお子さまに応じたサポートをすることが大切ですが、各ご家庭ではこのような工夫をされたそうです。 ■好きな調べ学習をする・大きなマス目に書く 埼玉県 中2保護者 アルト 作文ノートのマス目に文字が収まらない時期は、大きなマス目のノートを使わせてもらいました。 何をやるにも、人の倍以上時間がかかるので、「帰ったら宿題」を習慣づけました。 宿題以外に家庭学習があったのですが、先生の許可を頂き、図鑑を使って好きな魚調べをさせてもらっていました。 意外と漢字や絵の勉強になりました。 ■文房具を工夫する 長野県 小4保護者 まみ 文字を書くのが苦手で、学校でもまったく書きたがらない時期があったのですが、表面がザラザラした下敷きを持たせたところ、それを使って書くようになりました。 ■間違っても細かいことは注意しない 広島県 小1保護者 なな 学習に関しては知識欲が強いので進んでやるほうだとは思いますが、書き取りなど文字を書くような学習が苦手なため、あまり細かい訂正はしないようにしています。
学校にはどんなサポートをお願いしたらいい?
学校の授業では、ノートをとったり問題に答えたりと、多くの教科で文字を書く場面があります。 どのような配慮やサポートがあれば授業を受けやすくなるかを、学校と相談するとよいでしょう。 ただし書字障害の場合、お子さまの状況によって効果的なサポートの仕方は違ってきます。 必要に応じて専門家の意見も交えながら、学校の先生と共に最適な支援は何かを考えてみるとよいでしょう。 【学習サポートツールを利用する】 専門家の判断をあおぎつつ、必要に応じてタブレットやデジタルカメラといった、学習をサポートする電子機器やツールなどの使用許可を得られないか相談してみましょう。 【書かずに聞くことに集中させてもらい、黒板を写真にとる】 学習補助のためにタブレットなどを持参するお子さまも増えてきています。そのため、ノートに書くことよりも、まず授業を聞くことに集中させてもらいましょう。 そのうえで黒板はタブレットで撮影し、記録を取っていいか、相談してみましょう。 【書字障害用の教材の活用】 書字障害のお子さま向けの特別な教材や用具を使用するのも助けとなります。 学校の通級などではそのような教材や用具が準備されていることもありますので、どのような方法がお子さんに合っているか、一度先生やカウンセラーの先生等の専門家に相談してみるのもいいでしょう。