【専門家・体験談】「文字を書くのがニガテ」書字障害(ディスグラフィア)とは? 家庭や学校でどうサポートする?
家庭では、どうサポートすればいい?
書字障害の場合、何とか書けるようにと、ついつい書き取り量を増やしがちですが、書くことで精一杯になり、肝心の文字の形がつかめないまま負担ばかりが多くなりがちです。 そのため、ただ書き取りを繰り返すのではなく、一人ひとりに適した方法でトレーニングを行うことが大切です。 宿題など家庭学習の際に保護者のかたができるサポートについて、いくつか例をご紹介します。 【余白を十分とり、広いスペースに書く】 書くスペースが広いと、書きやすく感じるお子さまもいます。ただ広ければ良いというものでもないので、お子さまが書きやすいと感じるスペースに書いてみるようにしましょう。 【マス目のあるノートに書く】 マス目があると文字のバランスを意識できます。そのお子さまにとって書きやすい大きさのマス目なら、安心して学習に取り組めます。 一般的には、学校で使用する漢字練習ノートのマス目よりも少し大きめのものを使うことが多いです。 しかし、お子さまごとに視野の広さや書きやすさは異なりますので、お子さまに合った大きさのマス目を一緒に探っていきましょう。 なお、マス目の中に十字に点線が入ったものを使うと、文字を書くときの目安になるのでおすすめです。
【筆記用具や紙を工夫する】 使う筆記用具や紙によって、書きにくさが増したり、手の疲れや痛みを感じたりする場合も。 三角で握りやすい鉛筆を使う、4Bなど濃くやわらかい芯の鉛筆を使用する、グリップなどの補助用具を活用するなど、お子さんが「書きやすい!」と思える筆記具や補助用具を探してみましょう。
【漢字の成り立ちを意識する】 へんとつくりを組み合わせるなど、漢字のそのものを覚える前に、どのようなパーツで成り立っているのかを意識させるようにしてみましょう。 「カタカナのタとトでそと」「カタカナのムとロで台風のたい」「木の上に立ってみるのが親」などと、分解してみるとより理解しやすくなります。 言葉で説明しながら、一緒に書いてみるとさらに覚えやすくなっていくでしょう。 【タブレットに対応したペンで書き込む】 学年が上がってもなかなか筆記の負担が減らない場合には、「書く」以外の手段として、タブレットに対応したペンで書き込むと、気分も変わって書きやすくなる場合があります。 【点つなぎ、線つなぎ、迷路】 筆記具を扱う手先の動きや、運筆のトレーニングになります。文字の勉強をするというよりも、遊びとして楽しめるので、ご家庭で取り入れやすくおすすめです。 親子で一緒に遊びながらやってみるのもよいでしょう。