3度目の正直なるか? ルクレール、母国でポールポジション獲得! ピアストリが2番手……角田裕毅8番手から入賞狙う|F1モナコGP予選
F1第8戦モナコGPの予選で最速タイムをマークしてポールポジションを獲得したのは、フェラーリのシャルル・ルクレールだった。RBの角田裕毅は8番手だった。 【リザルト】F1 2024 モナコGP予選 舞台は誰もが知るモンテカルロ市街地サーキット。レース中のオーバーテイクは困難を極めるため、グリッド位置が決勝の結果を大きく左右するため、非常に重要な予選となった。 予選時の天候は晴れ。気温22度、路面温度49度というコンディションでセッションがスタートした。 ■まさかの脱落者が発生!|Q1 下位5名がノックアウトされる予選Q1。スタート前からピットレーンのファストレーン上に隊列が形成され、シグナルがグリーンに変わると同時に各車がコースに飛び出していった。 1周3.337kmと全長が短く狭いモナコは、クリアラップを取ることが難しい上、路面の改善幅も大きく、多くのドライバーが燃料を多めに搭載し、タイム計測をしつつ周回を重ねた。 フリー走行の時点から好調な走りを見せていたフェラーリ勢は比較的遅めのコースインとなったが、まずは全車が“置き”のバンカータイムを記録。ここから本格的なアタック合戦が開始され、タイムシートも目まぐるしく変わっていった。 まずレッドブルのマックス・フェルスタッペンがトップに立つも、マクラーレンのオスカー・ピアストリがこのセッションで最初の1分11秒台を記録して首位につけた。 ほとんどのドライバーがQ1後半に向けて2セット目のソフトタイヤを投入する中、ルクレールがユーズドタイヤで1分11秒653を記録してトップに浮上したが、その後メルセデス勢が上回った。 この3名を除く17台がチェッカーまでコース上でアタックを継続。フェラーリのカルロス・サインツJr.やレッドブルのセルジオ・ペレスなど有力チームのドライバーも、セッション終盤まで当落線上にいた。サインツJr.は4番手までタイムを上げた一方、ペレスは自己ベストを更新できず、まさかの18番手でQ1敗退となった。 ベテランのフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)も15番手エステバン・オコン(アルピーヌ)に0.132秒届かず16番手。アロンソ以下、ローガン・サージェント(ウイリアムズ)、ペレス、キック・ザウバーの2台がQ1で姿を消した。 なおQ1トップ通過はラッセル。首位から18番手ペレスまでが0.568秒という接戦だった。 ■角田裕毅、トップ10入りの活躍|Q2 トップ10入りを決める15分間のQ2。こちらもセッションを通して各ドライバーがコース上でアタックを継続する形になった。 Q2序盤、フェラーリのカルロス・サインツJr.はユーズドタイヤで1分11秒177をマークしてトップに。フェルスタッペンはまず0.019秒遅れの2番手につけたが、4周目のアタックで1分11秒019を記録してトップに浮上した。 サインツJr.だけでなくメルセデス勢やマクラーレンのオスカー・ピアストリも序盤はユーズドタイヤを履いていたが、残り8分を切ったところでこの4台も新品ソフトタイヤに切り替えてコースに戻った。 そのピアストリは1分10秒756を叩き出してトップに。メルセデスのジョージ・ラッセルも1分10秒台入りを果たして2番手に並んだ。 その他のドライバーも2セット目の新品ソフトタイヤを投入して再びコースイン。マクラーレンのランド・ノリスもここで1分10秒732をマークしてチームメイトのピアストリを上回った。 フェルスタッペンはQ2最後のアタックで1分10秒745をマークするもノリスには届かず。ノリスがQ2最速となった。 マクラーレン勢、フェラーリ勢、メルセデス勢が2台でQ3に駒を進め、孤軍奮闘フェルスタッペンの他、アルピーヌのピエール・ガスリーや角田、ウイリアムズのアレクサンダー・アルボンもこのトップ10に生き残った。 一方で11番手オコン以下、ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)、ダニエル・リカルド(RB)、ランス・ストロール(アストンマーティン)、マグヌッセンがQ2敗退となった。Q2でもノリスからマグヌッセンまでが0.993秒という僅差だった。 ■ルクレール、母国戦でポールポジション獲得|Q3 ポールポジションを決めるQ3。12分間のカウントダウンが開始されると、サインツJr.を先頭に10台が続々とコースへ入った。 まずQ3最初のアタックでは1分10秒418を記録したルクレールがトップに。ピアストリが0.026秒差で続いた。フェルスタッペンはセクター2でトップ2台に離され3番手となった。ここでガスリー、アルボン、ノリス、角田がユーズドタイヤを使用したため、後方につけた。 序盤のアタックを終えて全ドライバーが一度ピットに入ったが、コース上が空いたタイミングで新品ソフトタイヤでのアタックを行なったアルボンと入れ替わりで、再びコースに戻っていった。 隊列の前方でアタックしたラッセルはセクター1で全体ベストを記録するも1分10秒543とトップ2のタイムには届かず。逆にルクレールは1分10秒270まで自身で記録したベストタイムを更新し、ピアストリを0.154秒退けた。 フェルスタッペンはターン1“サンテ・デボーテ”でウォールに軽くマシンを当て、最終アタック中断。トップタイムを脅かすドライバーは現れず、ルクレールが母国で3度目のポールポジションを獲得した。 モナコではこれまで、表彰台すら獲得できていないルクレール。しかし今年こそ、日曜日の決勝では母国での初優勝を狙う。3度目の正直なるだろうか。 フロントロウは今回”アイルトン・セナ”カラーで戦うマクラーレンのピアストリ。2列目にサインツJr.とノリスが並び、上位4台をフェラーリとマクラーレンの2チームが独占する形となった。 5番手はラッセル、フェルスタッペンは6番手に終わった。7番手ハミルトン以下は、角田、アルボン、ガスリーという並び。角田としては今季6度目のQ3進出だ。
滑川 寛