米軍訓練を四半世紀にわたり記録 「軍事力によらない平和を…」写真家の思い
8月7日まで日米共同訓練が行われた大分県にある日出生台演習場。アメリカ軍による訓練の頻度が増す中、長年記録し続けてきた写真家がいます。 【写真を見る】米軍訓練を四半世紀にわたり記録 「軍事力によらない平和を…」写真家の思い 離島の防衛を想定し陸上自衛隊とアメリカ海兵隊が連携を深める国内最大規模の共同訓練「レゾリュート・ドラゴン」。大分など5つの県で8月7日まで実施されました。 高見剛さん: 「りゅう弾砲が走り出した。いつもの砲弾ポジションに今移動してきてるんですよね」 別府市在住の写真家・高見剛さん(73)。日出生台演習場で1999年から始まったアメリカ海兵隊による実弾射撃訓練を記録し続けています。 高見剛さん: 「僕は記録者だから賛成も反対もなしに、いい方向へいくのを願いながらここで記録するしか手がない」 アメリカ軍による訓練をめぐり、地元では根強い反対運動が続いています。高見さんは住民の思いや生活への影響をまとめたドキュメンタリー映画を手がけ、おととし地元の映画祭で発表しました。 高見剛さん: 「平和な時代になればこういう映画を作らなくてもいいようになると思う。一緒に考えてほしい」 高見さんが今回の訓練で捉えたかったひとつがオスプレイです。オスプレイは大分空港にも過去2度にわたり緊急着陸、去年11月には鹿児島県沖で墜落し搭乗員8人が死亡する事故も起きています。 日出生台では今回、国の要請に反してアメリカ軍のオスプレイによる夜間飛行が確認されました。 高見剛さん: 「オスプレイがどんどん飛んできているが、由布院の街の中で観光客にいるところに落ちたら大変なことです」 さらに今年は沖縄で相次いで発覚した性的暴行事件を受けて不安の声も住民からあがっていました。 (住民)「沖縄の少女が暴行された。気をつけてもらわないと困る」 ここ日出生台にアメリカ海兵隊の訓練が移転したのは、1995年に沖縄で起きた少女暴行事件がきっかけでした。 根強い反対の背景には決して忘れられない過去も。終戦直後から11年間、演習場にアメリカ軍が駐留した歴史などをまとめた文献にはこう記されています。