長野県諏訪地方の年末年始、活気 観光、レジャーの集客好調
比較的穏やかな天候となった長野県諏訪地方の年末年始。9日間の大型連休を楽しんだ人も多く、各地の観光、レジャー施設では集客が前年同期比約1.5倍に伸びた所もあるなど多くで客の入り込みが好調だった。コロナ禍からの完全回復を思わせる人流のにぎわいに比して交通人身事故は前年より半減し、活気のある新年のスタートとなった。 富士見パノラマリゾートスキー場(富士見町)の12月28日~1月5日の入場者数は約1万8500人で前年同期比148%と大きく増えた。「雪づくりが順調で27日に子ども向けの雪遊びゾーンをオープンできたのが功を奏した」(同リゾート)という。茅野市の温泉施設・尖石温泉縄文の湯もスキー客の利用が多く、年末から「混み合った」。 諏訪湖周辺も観光客でにぎわった。上諏訪温泉のホテル・旅館では連泊でゆっくり羽を伸ばす家族客もいて、ホテル紅やでは12月27日以降、ほぼ満室。「普段なら客が減る連休最終日もにぎやかだった」(同ホテル)。RAKO華乃井ホテルも、年末はインフルエンザ流行でキャンセルが出たものの、三が日は忙しく、「休みが長かったので利用が順調だった」という。 諏訪湖上のワカサギ釣り、諏訪市内のイチゴ園は連日、予約客でいっぱい。遊覧船も宿泊客らでにぎわって「お客さんの動きは昨年よりいいと感じた」(諏訪湖観光汽船)と運営者の声は明るい。 諏訪市の高島城は三が日に公開し、昨年比1.5倍、700人近い集客があった。下諏訪町のニデックオルゴール記念館すわのねでは、三が日の入館料を半額にする初のサービスで初詣客を誘って昨年比25%増と好況だった。両施設とも外国人観光客も目立ったという。 岡谷市の大型商業施設・レイクウォーク岡谷も昨年より1割ほど集客がアップ。連日の催事、各店の福袋が人気を呼び、「帰省中の家族連れも多い印象だった」(同店)とする。 神社仏閣への初詣は、コロナ禍を機に日をずらしての分散参拝がすっかり定着したが、諏訪大社上社本宮で31、1日の参詣客が前年比3000人増、2年連続で前年を上回るなどにぎやかさを増した。鉄道もJR中央本線で13%増となり、地方の盛況を裏付けた。 ■人身事故が減少 火災は2件発生 諏訪地方の12月28日~1月5日の人身事故発生件数は8件で前年同期比7件減、けがをした人は9人で同比5人減、死者は0人だった。火災は2件で昨年同数。ただ、下諏訪町内の建物火災では死者が出た。 事故の警察署別内訳は、諏訪署管内で5件(前年同期比2件減)、茅野署2件(同2件減)、岡谷署1件(同3件減)。火災は4日に原村、下諏訪町で相次いだ。