毎日「文章を書く子」と「書かない子」驚きの差、毎日たった10分で思考力に差がついてしまう
「そのためには、短い文章でいいから毎日書くことです」 サマーズ教授は、20年にわたって大学で学生たちに接してきた経験から、文章を上手に書ける学生というのは、子どものころから短時間でも、毎日、本を読んだり文章を書いてきた人であるという答えを導き出しました。彼女の言葉は、そのままハーバード大学のライティング授業の原則となりました。 「1日に10分だけでも毎日書くこと。それはつまり“考える”ことでもあります」
文章を書くことと考えることは、切っても切れない関係であるため、10分でも毎日書くということは同時に考えることにつながると強調しているわけです。とはいえ、毎日書くことなんて、誰にでもできることには違いありませんが、そう簡単ではありませんよね。 ソフトウェア開発を学ぶ人のための養成所で働はたらく先生が、こんなグチを言いました。 「学生たちに何か作りなさいと言うと、みんな、すぐに本を買ってきて勉強を始めます。一冊読み終わっても何も作れません。そうすると、また別の本を買ってきて勉強を始めるんです。困ったことに、彼らはこうやってずっと勉強するだけで何も進まないのです……」
作文を学びたがっている大人たちも、この学生たちと似ています。上手に文章を書けるようになりたいからと、お金と時間をかけて作文スクールに通って授業を受けるのですが、そうやって学んでも毎日文章を書く人はほとんどいません。そして受講期間が終わると同時に文章をまったく書かなくなってしまうのです。 大人たちも作文の書き方は義務教育のうちに習っています。それでも多くの人が、自分には文章力がないと嘆いているのです。
■文章力は書かないと上達しない 文章を書く力は、漢字をたくさん知っているとか、国語の文章問題が解けるといったこととは別のものです。単語をたくさん知っていても、それを適切に文章で使えないと意味がありません。文章力は、書かないと上達しないのです。 とにかく書いてみましょう。へたくそでも長く書けなくても構いません。オレオ公式に当てはめれば短い文章が作れましたよね。時間はそれほど必要ありません。ハーバード大生みたいに、毎日10分だけ作文の時間を取ってみましょう。