日本語覚える気ない…実習生の質も低下 外国人材制度はゆがんだビジネスから脱皮できるか
この結果、日本語を話せない実習生が大量に送り込まれている。新たな育成就労制度では、受け入れ時に一定の日本語能力を要求するものの、水準は非常に低く、会話が成り立つかは不透明だ。
新制度では転籍も認められるようになるが、対象の業種はどこも人手不足で、転籍されたら痛手となる。しかも、本人の意向で転籍するには一定水準の日本語能力が求められる。日本語の勉強をさせないよう有給を与えないといった労働基準法違反に手を染める企業が出てくるかもしれない。これは現行制度でも起きている問題で、決して可能性は低くない。
新制度に移行すれば問題が全て解決するとは言い難い。民間ビジネスの側面が強い仕組みを改め、行政などがより積極的に関与する仕組みにする必要がある。(鈴木文也)