「望んでいた位置からは程遠かった」 角田裕毅、オランダGP17位に失望隠さず…専門メディアは「ソフトタイヤでのスタートがレースの終わりを決定づけた」
F1第15戦のオランダ・グランプリは8月25日に決勝が行なわれ、ビザ・キャッシュアップ・RB(以下RB)の角田裕毅は17位フィニッシュとなった。 【動画】Q1トップ通過を果たしたのは意外にも...角田裕毅は12番手でQ2へ 十分に入賞が見込める11番手グリッドからソフトタイヤを履いてスタートした彼だったが、早々にポジションを2つ落としてしまい、2度のピットインも奏功せず、ポイント圏内には近づけないまま71周(周回遅れ)のレースを終えている。 苦しいレースを終えた後、角田はチームの公式サイト等を通して、「ガレージで戦略を分けましたが、今回は特に僕の方で上手くいきませんでした(チームメイトのダニエル・リカルドは12位)」と振り返り、以下のようにコメントを続けた。 「2ストップはフィフティフィフティのリスクがあるのは分かっていましたが、ピットに入るのが遅すぎ、タイミングが悪かったです。ソフトタイヤでスタートしてポジションを落としたのも理想的ではなく、その後は渋滞に巻き込まれ、常にダーティーエアの後ろにいました。スタート順位よりかなり後ろでレースを終えたのは非常に悔しいです。チームとしてもっと良い結果を出せたはずですが、今回の経験から学び、改善し、今後に向けて取り組んでいきます」 またメディアのインタビューでは、「予選はまずまずで、ペースは足りませんでしたが、できる限りのことを最大限に引き出しました。しかし、レースは期待よりもずっと悪く、望んでいた位置からは程遠かったです」と、率直にこのレースウィークエンドを評価している。 一方、RBのテクニカルディレクターであるジョディ・エッギントンは、角田のレースについて「ユウキの戦略は思い通りにいかず、彼のレースを難しくしてしまった」と反省をまじえて語り、チーム代表のローラン・メキーズも「ポジションを上げるため、ユウキについては2ストップというちょっとしたリスクを取ったが、上手くいかず、彼はレースのほとんどを渋滞の中で過ごすことになった」とネガティブに振り返った。 各国専門メディアの報道では、ブラジルのF1専門サイト『F1 MANIA』は「RBにとってオランダGPは期待通りに進まなかった。リカルドが12位、角田が17位という結果は、間違いなくレッドブルの姉妹チームのプランとそのための準備を反映したものとはならなかった」と、このイタリア籍チームにとって失意の週末となったことを強調している。 一方、ポーランドのF1専門サイト『dziel pasje』は、「RBはザントフォールトで中団での争いしか展開できず、ポイント獲得に手は届かなかった。リカルドは12位とポイント圏に迫ったが、角田は11番グリッドという好位置からスタートしたにもかかわらず、17位に終わった」と、日本人ドライバーに対してより厳しい記述となった。 前出の『NEXTGEN-AUTO』は、「角田は17位フィニッシュでのレースに失望を隠さず、ペース不足とタイミングの悪さを嘆いた」と伝え、イタリアの自動車専門サイト『MOTORIONLINE』は「角田は振るわなかった。彼にはリカルドと異なる戦略が採用され、ソフトタイヤでスタートしたため、早めのピットストップを余儀なくされ、これが彼のレースの終わりを決定づけた」と綴っている。 構成●THE DIGEST編集部