トランプはなぜこんなに強い?言動は問題だらけ、でも有権者は「違う部分」を見ていた…既に事実上の共和党候補に【混沌の超大国 2024年アメリカ大統領選①】
トランプ氏は同じ1月23日夜、指名争いから脱落した黒人のティム・スコット上院議員や、インド系の実業家ビベック・ラマスワミ氏を背後に従え、余裕の表情で勝利を宣言した。ヘイリー氏について「『勝つ、勝つ、勝つ』と言っていたのに、大敗したじゃないか」とあざ笑った。 こうした歯に衣着せぬ物言いが、ポリティカル・コレクトネス(政治的建前)を求めるリベラル派にうんざりし、行儀の良い政治を嫌う人々の心の琴線に触れている。 指導者としての振る舞いに賛否は分かれるが、今のアメリカのかなりの数の国民が、少なくともトランプ氏の言動に溜飲を下げているのは間違いない。それが、有権者の熱狂を得られず、さえないバイデン氏との最大の違いだ。 2020年の大統領選に続いてトランプ氏とバイデン氏の再対決になる場合を想定した世論調査で、政治サイト、リアル・クリア・ポリティクスが集計した全米支持率の平均は2月5日時点でトランプ氏が46・7%、バイデン氏が44・6%。トランプ氏が2・1ポイントリードしている。 トランプ氏はバイデン氏を破り、再びホワイトハウス入りするのだろうか。私たちは今後も大統領選の動きを随時、報告していく。