【国際弁護士に聞く】水原被告、司法取引で合意…どう変わる? 最長「禁錮33年」の量刑は “歯の治療で900万円”新手口も
■双方にメリットが…司法取引の中身
森アナウンサー 「司法省によると、水原被告が司法取引で起訴内容を認める答弁を数週間以内に行うことで水原被告と合意したということです」 桐谷美玲キャスター 「司法取引という言葉はこれまで何度か出てきていますが、あらためて、どういうものなのでしょうか?」 吉田弁護士 「有罪を認めるというところに関しては、裁判を行う、そして迅速に本人と司法当局の間で合意をする、という2つの方法があります」 「なぜ司法取引をするのかというと、裁判は非常に長い時間も、お金も手間もかかります。陪審員によって最後どう転ぶか分からないというリスクがあります。このリスクを避けるために、迅速に同意によって本人の罪を認めさせるというのが司法取引の制度です」 森アナウンサー 「裁判所としてのメリットがあるということですか?」 吉田弁護士 「その通りです。裁判所といいますか司法当局側としては多くの悪に対して、大きな作戦をやっていて、本丸・二の丸があると宣言している中、迅速にこの件に関してカタをつけ、リソースを本丸・二の丸に割きたいという意図があると思います」 森アナウンサー 「被告側のメリットはありますか?」 吉田弁護士 「裁判は長い時間やお金もかかる。今回水原被告が雇っているマイケル・フリードマン弁護士は私も共通の友達が多いですが、おそらくそこそこのお金がかかる。このお金もセーブできますし、何よりも裁判期間を経なくていいというメリットがあると思います」
■日本に強制送還される可能性は?
鈴江奈々アナウンサー 「素朴な疑問ですが、今後日本に強制送還される可能性もあるんでしょうか?」 吉田弁護士 「今回の和解文書にはその部分にも言及されています。今回の事情にかんがみると高い確率で、強制送還になるという可能性を本人も分かっている、認めているという部分があります」 「おそらくですが、このまま罪が確定すれば、量刑を果たした後に迅速に国外退去になる可能性は高いと思います」 鈴江アナウンサー 「刑期を終えた後に強制送還ということですね?」 吉田弁護士 「はい。原則としてはアメリカ国内で罰を果たした上で国外に送還となるのが一般的です」