母を殺したのは、父だった 事件から24年…"死刑囚の子"として生きる息子 たどり着いた答え【Nドキュポケット】
■毎朝起きて、一番最初に考えること
事件から24年。拘置所に収容されている父の刑は、まだ執行されていない。大山さんは決意を固めてペンをとり、法務大臣あての手紙を書いた。もう父の死刑を執行してあげて欲しい、と。 大山寛人さん 「いつか刑が執行されるのは確定していることですし。早いか遅いか、それは分からないですけれど。その恐怖に怯えながら、日々、心も体も削られていく状況。本当に苦しいと思うんですよ」 「分かってもらえないかもしれないけれど、どこまでいっても親ですよ。だからこそ、もう楽にしてあげたいんですよ」 刑の確定から執行までの期間は、死刑囚によってまちまちで、平均は9年。大山さんの父の場合、すでに13年がたっている。 大山さんは、毎朝起きると、まず最初に考えることがある。"きょうかもしれない"──。毎朝、毎朝、覚悟を決めなおすという。