芸能人のインタビューや会見時の「NG質問」指定、よくある話なの?
最近、映画『ジョン・ウィック:チャプター2』のPRのために来日した米俳優のキアヌ・リーブスが、インタビューの際にパブリシストから「ラーメンの質問はNG」という記事が話題を集めた。 あまり表沙汰にはならないが、芸能人がメディアのインタビューや記者会見、囲み会見時などの取材に応じる時に、こうした“NG質問”を指定することは多い。 とくに、海外の大物俳優やミュージシャンなどは厳しい制約を設けることもままあるが、映画宣伝会社のスタッフはこう明かす。
メディア対応にシビアなハリウッドのパブリシスト
「キアヌの例は愛嬌がある話ですが、契約の問題上、その俳優が出演している別の作品の話題に触れることをNGにするケースは多い。タレント本人というよりも、映画会社が嫌がるということもあります。映画会社からしてみれば、メディアの取材機会を設けるのは映画の宣伝のためですからね。また、写真撮影を極端に嫌がり、時間を巻こうとするタレントもいる。これが日本人だとある程度は融通をきかせてくれるものですが、ハリウッドスターの場合、撮影中にパブリシストが割り込んできて強引に切り上げたりもします。このあたりも海外は日本に比べるとシビアです」 一方、日本のケースはどうか。
芸能人サイドとマスコミが事前に打ち合わせするケースも
結婚会見や離婚会見、謝罪会見などいわゆるタレント主導の記者会見のほか、映画やドラマの場合は、公開や放送前に出演する俳優が音楽の場合は新曲やニューアルバムのリリース前にアーティストがそれぞれ報道陣の取材に応じるケースが多々ある。 また、商品のPRイベントの場でイメージキャラクターやCMキャラクターを務めているタレントが取材に対応することもある。 「よくあるのが、直近に週刊誌などで報じられたスキャンダルに関する質問をNGにするケース。ただ、多くの場合、メディアの方もスキャンダル絡みの質問ありきで取材に来ているわけで、その手の質問を完全にNGにするとマスコミを敵に回すことになり、マイナスも大きい。場合によっては、マネジャーやイベントの主催サイドが、現場に取材に来たテレビ番組のスタッフや芸能レポーター、スポーツ紙の記者たちと『ここまでは聞いてもOK』とか、『これ以上の質問は勘弁してくれ』とか、事前に打ち合わせをするケースもあります」とは芸能プロダクションのマネジャー。 とはいえ、各メディアによって“温度差”もあり、打ち合わせがスムーズに運ぶとは限らないという。 「例えば、テレビに関しては映像という“絵”が撮れればそれなりに成立するので、タレント本人がノーコメントでも表情やしぐさなどでニュアンスを伝えることができる。でも、活字媒体の場合はそのあたりのニュアンスを文字で伝えるのは難しく、ある程度ハッキリとした発言を望まれることが多い。さらに、相手が週刊誌となると、テレビやスポーツ紙のように普段からの“お付き合い”があるわけではないので、厳しい質問をぶつけてくることもありますからね」(同芸能プロマネジャー)