稲葉浩志さんソロとして初の津山 生まれ育った場所で歌う喜び 涙を浮かべるファンの姿も/岡山・津山市
稲葉浩志さんが13日、ソロとしては初となる津山でのライブ「Koshi Inaba LIVE2024~en4~津山公演」を行った。会場周辺ではツアートラックの撮影やおもてなし会場でのイベントを楽しむ約7600人(おもてなし実行委発表)で賑わった。 【写真】数百人のファンが耳を傾けるホールの様子
午後6時にライブが開演。満席の津山文化センターでは、稲葉さんが曲の合間に古里ならではのエピソードを語り、その歌に涙を流す観客の姿も見られた。
客席からの「おかえり」という声に「聞こえていますよ」と応え、津山を好きになってほしいという思いも伝えた。
夢の凱旋(がいせん)公演はテレビ局やYahoo!ニュースのトップにも取り上げられ、大きな話題を呼んだ。
ライブに夫婦で参加した高校時代のバンド(ICBM)仲間である小林伸一さん(59)は、「津山愛があるのを感じた。生まれ育った場所で歌っている喜びが伝わってきた」と感慨深げに話した。
観客にもそれぞれのドラマがあった。チケットを手に入れられなかったものの、津山に足を運んだ人も多数いた。開演直後から耳を傾ける数百人がホールを取り囲んだ。
中には、開場の直前にわずかに販売された機材開放席のチケットを運よく手に入れ、参加できたファンもいた。
稲葉さんは会場の最後の一席まで大切にし、ファンを迎え入れ、公演中は3階の奥まで目配せをし、声をかける場面もあった。
ライブに初めて参加した勝部の芦田幸世さん(53)は、「迫力のある歌声に圧倒されたが、話す時は優しく柔和な雰囲気でとても不思議な感じがした。まだ余韻が残っていて、帰ったらもう一度CDが聴きたい」と感想を述べた。
また、ファン歴10年以上の新田出身の兄弟、神崎靖朗さん(34)=島根県在住=と熙康さん(28)=兵庫県在住=は、「歌詞に共感して涙が出てきそうになった。最高のライブだった」と話し、「兄弟で一緒に見ることができてうれしい。とてもいい思い出がつくれた」と喜びを語った。