【独自】マスカット120房 岡山・久米南で盗難 県内被害相次ぐ 氷山の一角か
岡山県久米南町の果樹園で今月、栽培中のシャインマスカット約120房(計80キロ、12万円相当)が盗まれる被害があったことが26日までに分かった。県内では今夏以降、新見、津山、美作市でも同品種を狙った盗難被害が相次ぎ、各署の把握分で計4件に上る。県警が窃盗容疑で調べるとともに、警戒を強めている。 約8千房を露地栽培する久米南町の果樹園では22日朝、所有者の農業男性(47)が収穫に訪れて被害に気付いた。大量の房が剪定(せんてい)ばさみのようなもので切り取られ、ほかに約400房も一部の実が持ち去られていた。23日に美咲署に被害届を提出した。 男性は「就農3年目で初めてのシャインマスカットの収穫だったので悔しい」と話している。 県警によると、県内では新見市で9月末ごろ、約150房が盗まれているのが確認されたほか、7月から10月中旬にかけて津山、美作市でも農家から盗難被害の相談が寄せられていた。 県内の農業関係者は「大ごとにしたくないと泣き寝入りする農家も多く、確認された被害は氷山の一角」と指摘する。県警生活安全企画課は「夜間の被害が多く、センサーライトや防犯カメラの設置といった自衛策を講じてほしい」と呼びかけている。