【初テスト】V8プラグイン搭載のエレガントな高級サルーン「ベントレー フライングスパー」その実力と性能は?
2ドアモデルとは異なり、ベントレーはサルーンのデザインにわずかな変更を加えただけだ。車内には、多くの新しいデジタル機器、新しいアプリケーション、さらに洗練された素材と仕上げが施された近代的なコックピットがある。記録的な大きさの丸型ヘッドライトを備えたおなじみの四つ眼フェイスはそのままだ。「コンチネンタル」ほどダイナミックな外観ではないかもしれないが、輝きと魅力が増し、夜のオペラハウス前でより映えるだろう。
サルーンの最高速度は「わずか」285km/h
ドライバーは、そのパワーにもかかわらず「コンチネンタル」よりも少し抑え気味に運転しなければならず、何よりも、最高速度が335kmではなく285kmに抑えられているのだ。しかし、「フライングスパー」の後部座席の乗客は、10%ほどの追加料金を払うことで、その真価を発揮する。 なぜなら、クーペの後部座席は、おそらく世界で最もエレガントな独房だからだ。オープンカーは、少なくとも天気が良いときには頭上空間が無限に広がっているとはいえ、足元のゆとりがそれだけ増えるわけではない。ゆったりとくつろぐというよりは、身をかがめて座ることになる。しかし、「フライングスパー」はホイールベースが36cm長く、全長は5.30mに達するため、威厳を持って自分のドアから乗り込むことができるだけでなく、スタイリッシュに座ることもできる。そして、後部座席にもエアコンとマッサージ機能が装備されているのは、決して偶然ではない。リクエストに応じてマルチメディアシステムでエンターテイメントを楽しんだり、ブラインドで必要なプライバシーを確保したり、また、降りる前にミラーでヘアスタイルを素早くチェックすることもできるようになっている。
しかし、失礼ながら、「フライングスパー」は、夜のディナーや出張時の空港への送迎に運転手が必要な方だけの車だ。一方、長距離移動中に後部座席でリラックスしたり仕事をしたりしたい場合、これまではベントレーのディーラーで風格のある「ミュルサンヌ」の後継車を頼んできたが無駄だった。そのため、「Sクラス」や「マイバッハ」、あるいはもちろんロールス・ロイスなどを買った方が良いだろう。 しかし、もう手に入らないものでも、再び手に入るようになる可能性はある。たとえ、それが、ベントレーが今、より小型の車からスタートするとしても、だ。なぜなら、英国ブランドがラインナップを上方向に拡大する前に、同社は初の純粋な電気自動車モデルとして小型SUVを発売するからだ。ここで言う「小型」は、ベントレーにおいては相対的なものであり、全長5メートル弱の車を意味する。
結論
「エグゼクティブ」という言葉を文字通りに解釈し、自ら運転するなら、これほど快適で運転が楽しく、サイズが大きくても扱いやすい高級セダンは、ベントレー以外には見つからないだろう。しかし、後部座席に関しては、塗装やレザー、豪華さのすべてを考慮しても、このクラスではフライングスパーは平均的な車だ。「ミュルサンヌ」がなければ、ロールス・ロイスやマイバッハと比較すると、第3の選択肢にとどまる。
Thomas Geiger
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