USスチール、日本製鉄の買収に反対の労組を非難…交渉破談は「米国にとって損失」
【ニューヨーク=小林泰裕】米鉄鋼大手USスチールは27日、日本製鉄による買収計画に反対している全米鉄鋼労働組合(USW)を非難する声明を公表した。日鉄との交渉が破談となれば「米国にとって損失となる」と訴えた。 【写真】「ソフトバンクGの投資を自慢、日本製鉄を軽蔑」…トランプ氏の対日姿勢「矛盾」と米WSJ指摘
声明では、「USWは(同業の)米クリーブランド・クリフスと結託し、日鉄の買収計画に干渉してきた」と批判した。クリフスは過去にUSスチールに買収を提案し、拒否された。また、USWのデビッド・マッコール会長はクリフス傘下の製鉄所で勤務した経験がある。
USスチールは、日鉄による買収は「中国の脅威に対抗し、米国の製鉄業界の競争を促進する唯一の手段だ」と主張した。
労働組合を支持基盤とするバイデン米大統領は近く、日鉄の買収阻止を判断する可能性があると報じられている。