どうなる?有原と安楽。スカウトの腕が試される2014年ドラフト
「シュート回転して外から入ってくるボールをライトスタンドに放り込まれた。安定感はない。肘に異常が出た影響からなのか、変化球の曲がりが早い。体の開きも早くて腕がふりきれていないね。下半身の使い方にもスムーズさがなく、ホームへ向かっていく感じがしないんだよね。だからボールの球道が定まらない。ちょっとバラバラになっている。いいときには、それができていたが、もう少し安定しないと即戦力で先発というわけにはいかないだろう。確かに、きっちりと下が固まって腕が振れるときは、150キロを平均的に超えていくのは魅力なのだが、獲得してから、やらせてみないとわからないという未知数の怖さがある。西武にいった大石のようになってしまう危険性もある」 ちなみに、この年のドラフトは、大石の外れ1位となった塩見(楽天)榎田(阪神)駿太(オリックス)らの方が成功している。 興南高時代に甲子園で春夏を連覇、中央大に進み2年春に左肘を痛めてから制球難に苦しみ、7季で11勝19敗の成績に沈んでいる“サウスポー・トルネード”の島袋洋奨も評価の難しい投手の一人。 「球団によって評価は割れるだろうな。プロの水に合えば巨人の杉内のような左腕に化ける可能性はある。高校時代から経験を積んでいるし自分で調整をする能力を持っている。クイックができるのかなどと疑問もあるが、左をワンポイントでも欲しいという球団にはピッタリだろう。今回、左投手には、各球団が注目している投手が社会人、大学に何人かいるが、飛びぬけた存在はいない。それこそ好き嫌いや、所属大学や社会人チームとのパイプの強さなどが影響するだろう。スカウトの色や球団の色が凄く出るのではないか。こういうときは、自分のチームにいないタイプを選ぶべき。例えば、ウイニングショットの変化球に、今の投手陣にないものを持っているとか、タイミングが少し違うとか、伸び幅の期待値が高いとかの特徴を見極める必要が出てくる」とは片岡氏の見立て。 スカウトの眼力と球団の方針が試されるドラフトまで、後4日。