「小さながん細胞を発見」高松の医療ベンチャーがビジコングランプリ
四国における起業や創業の意識を高めることを目的としたビジネスプランコンテストが6日、高知市内で開かれた。1滴の血液でがんの早期発見ができる検査体制の確立を目指している合同会社Setolabo(高松市)がグランプリを受賞した。 【写真】農業生産者の事務業務を支援するビジネスプランを説明する株式会社Japan Fruitsの高尾明香里さん=2024年11月6日午前11時10分、高知市本町3丁目、羽賀和紀撮影 阿波銀(徳島)、百十四銀(香川)、伊予銀(愛媛)、四国銀(高知)でつくる「四国アライアンス」の主催で、2018年から毎年開催している。地域資源の活用で地域の魅力発信や課題解決を目指すことなどを基準に各銀行が推薦した8者が出場し、それぞれ12分間でビジネス化に向けたアイデアを披露した。 グランプリに選ばれたSetolabo(https://setolabo.co.jp/)は、2018年に設立された医療ベンチャー。コンテストでは、小さながん細胞が作りだすマイクロRNAという物質を測定することで、がん細胞を小さいうちから発見できるとPRした。すでに香川大学医学部と臨床研究をしており、26年の商業化を目指し、30年に100億円の売り上げを見込んでいるとした。 審査委員長を務めた四国銀コンサルティング部の公文克弘部長は「日本では4人に1人が、がんで亡くなっている。すぐ実現してほしいし、ぜひそういうビジネスを応援したい」と話した。Setolaboの福井望COO(業務執行責任者)は「これからも研究開発に力を入れて取り組み、がんで亡くなる人を本当にゼロにしたい」とあいさつした。準グランプリには、農業生産者の事務業務を代行するバックオフィスシステムのビジネスプランを披露した株式会社Japan Fruits(香川県坂出市)が選ばれた。(羽賀和紀)
朝日新聞社