【母の日】「赤いカーネーションが見当たらない」グラデーション・レインボーも 地域で咲かせる花 佐賀
FBS福岡放送
5月12日(日曜日)は母の日、プレゼントの定番と言えばカーネーションです。佐賀県唐津市の農園では、年間を通して60品種以上のカーネーションを育てています。令和の母の日にはどんな品種が人気を集めているのでしょうか。
フリルが重なるような花びらに、優しく柔らかな雰囲気が魅力のカーネーションです。 佐賀県唐津市でカーネーションを専門に栽培する「平田花園」では、年間の生産数は全国有数の80万本に上ります。 母の日を前に4月下旬から出荷の最盛期を迎え、全国およそ20か所への発送作業が進んでいました。 生産と販売の責任者、松尾栄策さんによると、1軒で年間60品種以上を栽培するのは全国屈指の規模だと言います。 ただ、気になることが。
■吉村史織アナウンサー 「母の日と言えば赤いカーネーションのイメージがありますが、ハウスを見渡してみても、赤の品種というのは見当たりません。」 ■平田花園 ・松尾栄策さん 「『赤のカーネーションは母の日しか売れない』というのが業界の中での強いイメージ。いつでも使ってもらえるような色、使いやすい色をお客様に届けていきたい。」 松尾さんによると、母の日だけ需要が高まる赤のカーネーションは生産の調整が難しいため、国内で栽培しているところはほとんどないといいます。 消費者の需要も多様化しているため、ピンクなど淡い色のカーネーションを中心に栽培しています。
中でも全国の市場から注文が相次いでいるのが「オレンジミナミ」です。暖かみのある暖色系のグラデーションが、ブーケの主役にも脇役にもなると人気です。 ■吉村アナウンサー 「これは花ですか?」 ■松尾さん 「これもカーネーションの仲間。」
こちらはカーネーションと同じ、なでしこ科の「テマリソウ」です。鮮やかな黄緑色がブーケなどのアクセントになると、数年前に栽培を始めた新しい品種です。 70年以上、この場所で花を栽培してきた平田花園が長年、大切にしてきたことは、花の“ベッド”となる土の管理です。