野球は監督のさい配が物を言う。選手にとって良い監督とは、チームを勝利に導ける監督だ【張本勲の喝!!】
4人の名将
東映時代の筆者[左]と水原監督
6月19日の開幕が迫ってきた。選手は時間がない中での調整となるが、それはみな同じ条件。野球ができる喜びを感じ、しっかりと体を仕上げて開幕を迎えてもらいたい。 今シーズンは120試合制に決まった。1球団あたり24試合の戦いになる。過密スケジュールで監督のさい配が重要になると言われているが、そうでなくとも野球は監督のさい配次第だ。 強いチームと弱いチームの差はどこですかと聞かれたら、私は監督の差ですと答えている。団体競技のスポーツ、いわゆるチーム戦において野球ほど監督によって勝敗が大きく分かれる競技はない。監督のさい配によって戦況、勝敗が180度変わってしまうのだ。プロ野球ならなおさらだろう。 私も現役時代は多くの監督の下で働いてきた。監督に相応しい人物もいれば、正直、監督になってはいけないと思う人物もいた。その人物の人間性について言っているわけではない。好き嫌いでもない。要は監督としての力量があるかどうか、それだけのことだ。 以前にも書いたが、80年以上にも及ぶプロ野球の歴史の中で、私は4人の監督を名将と呼んでいる。名前を挙げよう。水原茂さん(元巨人監督ほか)、三原脩さん(元西鉄監督ほか)、鶴岡一人さん(元南海監督)、そして川上哲治さん(元巨人監督)だ。その次となれば、西本幸雄さん(元阪急監督ほか)、廣岡達朗さん(元ヤクルト監督ほか)、野村克也さん(元ヤクルト監督ほか)、森祇晶さん(元西武監督ほか)の顔が思い浮かぶ。 彼らに共通しているのは・・・
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週刊ベースボール