阪神・小幡竜平、みやざきフェニックスLで右越えソロ 来季こそ遊撃獲りへどげんかせんといカ~ン
(みやざきフェニックス・リーグ、20日、アイビー)特別ルールで延長十一回まで行われ、阪神は巨人に4―0で勝利した。来季、遊撃レギュラー奪取を目指す小幡竜平内野手(24)は、六回に右越えソロを放ち、高校時代を過ごした宮崎の空に成長を示すアーチを架けた。前川右京外野手(21)にも2試合連続となる先制2ランが飛び出すなど、虎が3本塁打による4得点で爽快にG倒だ。 南国の風で浮き上がった打球は、そのままスタンドまで届いた。通算2本塁打の小幡が、たくましく育った地の宮崎で放った一発。G倒に導いた大きな打球とは裏腹に、苦笑いで振り返った。 「真っすぐを打ちにはいきながらうまくカーブを(打てて)、結果的にはよかったですけどね。でも、まあライトフライなので。〝ビッグ風〟でした」 延岡学園高時代を過ごした宮崎の地で、自分のために吹いたかのような風に感謝。「ビッグ風」と3度繰り返した。2―0で迎えた六回。2番手・園田が投じた初球のカーブを引っ張り、右翼スタンドに運んだ。 来季こそ遊撃レギュラーを目指す。今季は6月中旬に木浪がけがで離脱し、スタメンで続けて出場。しかし、自身も7月に左太もも裏の肉離れを負って離脱し、シーズン最終盤を1軍で戦うことができなかった。再挑戦へ打撃のレベルアップは「ずっと課題」と強く意識する。この日はスタンドインの一撃を放ったが、理想は派手な一発とは異なるところに設定している。 「(本塁打を)狙うことは難しいので、ヒットの延長で打っていけたらと思っています。やっぱり一番は低い、強い打球を意識していますね」 〝身の丈〟を知っているからこそ、ブレずに成長できる。今季は3月31日の巨人戦(東京ドーム)で自身2年ぶり通算第2号の本塁打。その当たりも右翼の最前列へ飛び込んだ打球がはね返ってグラウンドへ落ち、一度は二塁打と判定された「リクエスト弾」だった。スタンドまで届く打球には目がくらむことなく、課題を見つめる。 「結果が出ることはいいこと。それよりも、きょうは1、2打席目。追い込まれた中でもしっかりできれば」
凡退した本塁打前の2打席に改善の余地があったと語った。実りの秋で一回り大きくなって、遊撃の座をつかみにいく。(邨田直人)