返礼品選びの楽しさから利用者も多い「ふるさと納税」制度。 2023年のルール変更に引き続き、2024年10月からも一部変更となる。 【全画像をみる】2024年10月からの「ふるさと納税のルール変更」をチェック。返礼品だけで選ばない寄付先も

返礼品を「宿泊施設の利用券」とする場合は注意

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総務省の発表によると、変更ポイントは主に2点ある。 一つは、宿泊施設の利用券を返礼品にする場合の取り扱いだ。 1人1泊5万円を超える場合、原則同一県内で展開している宿泊施設に限るよう見直しがされる。 つまり、世界的高級ホテルや全国展開する宿泊施設は、「その都道府県との関係性が希薄」とされて対象外になるということだ。 2023年10月の改正では、返礼品を寄付先の自治体に縁がある「都道府県内産」に限定するようルールが変更されている。宿泊施設についてもそれと同じ流れだと言えるだろう。 もう一つは、自治体側や民間事業者における注意点として、返礼品を強調した宣伝広告の禁止だ。 2023年10月の改正で「お得」「コスパ最強」「ドカ盛り」「圧倒的なボリューム」などの表現は既に禁止されているが、「必要寄付金額の引下げ」や「個数の増量」も、「適切な寄附先の選択を阻害するもの」として禁止される。 これらの広告を新聞やテレビ、Webなどで扱うこともNGとなる。

2025年10月からはポイント還元も禁止に

さらに、2025年10月からふるさと納税によるポイント還元が禁止されることが発表されている。 現在ふるさと納税をする際は「さとふる」や「楽天ふるさと納税」などの民間のふるさと納税サイトを利用するのが一般的だ。サイト独自のポイントもあわせて付与されるため、それを目当てに利用する人もいるだろう。 しかし、総務省は「ポータルサイト等による寄附に伴うポイント付与に係る競争が加熱している」ことを懸念し、2025年10月以降は独自ポイントを付与する寄付募集を禁止することを発表した。 これに対し、楽天ふるさと納税は撤回を求めて反対署名運動を実施中だ。 現時点で総務省から撤回の発表はない。予定通りにこの改正が適用されるとすれば、ふるさと納税でポイントが得られるのはあと1年ほどになりそうだ。