「露わな乳首」「豊胸手術」「バストの老化」…SNSとファッショントレンドが織りなす、「女性の胸」を取り巻く環境とは?
不満を抱え続けるリスク
「豊胸手術は常にトレンドですが、5年後には逆に、小さな胸が基準になるかもしれません。美の基準は時代によって常に変わりますし、特にソーシャルメディアの普及によってその変化は加速しています」と語るのは、精神科医、精神分析家、哲学博士のヴァニナ・ミシェリ=レヒトマンだ。彼女は若者たちに対して、身体に対して不満を抱え続けるリスクについて警鐘を鳴らしている。「過剰な要求は長期的には問題を引き起こし、胸の老化を早め、再び手術することがより難しく、より複雑になってしまう可能性もある」と、整形外科医であり、IMCAS(国際加齢科学マスターコース)の科学共同ディレクターを務めるセバスチャン・ガルソン医師は指摘する。ただし、フランスでは「依然として自然な美しさを求める需要が大多数を占めている」とも付け加えた。 ヴィクトリア・ベッカムやトリ・スペリング、パメラ・アンダーソン、ローラ・マナドゥなど、国際的なセレブたちが豊胸手術を受けたことを明かし、プロテーゼを取り外したことで、ここ数年、胸のサイズを小さくする「ダウンサイジング現象」が一時的に流行した。監督のアンジェル・マレイは、「ある日は大きな胸、次の日には小さな胸がトレンド......社会はまるで毎日身体を変えなければならないかのようにメッセージを発信し続けています。自分の身体に安らぎを感じている暇はなく、次に変えるべきことを考えてしまう。自分の身体を取り戻すために戦っています」と彼女は語り、次のように締めくくった。「胸を取り戻し、大切にする方法はたくさんあります。年齢も乳首の形も肌の色もさまざまな女性たちの胸を見ることで、私たち自身の胸を優しく見つめる方法を学べます。必ずしもヴィーナスのような半分のリンゴのような胸でなくてもよいのです。」 text: Victoria Hidoussi (madame.lefigaro.fr)
translation: Hanae Yamaguchi