愛知県、トヨタ本社で展示会 部品メーカー47社が出展 電動化や脱炭素技術アピール
愛知県は3、4の両日、トヨタ自動車本社のサプライヤーズセンター(豊田市)で、自動車部品メーカーが、トヨタやトヨタグループなどに新技術や新製品をアピールする「新パートナー/新事業創生展示会」を初めて開催した。 2次、3次仕入先企業などの販路拡大支援が目的。愛知県が出展企業を募集し、47社が参加した。トヨタ、トヨタグループ、協力会社の調達や技術開発担当者らが2日間で約1500人訪れ、出展各社は電動化や生産性向上、脱炭素などのテーマで自社技術をアピールした。 精密プレス加工を手掛ける志水製作所(本社一宮市)は電動車向けで、電流を導電する役割を持つバスバー部品を紹介。電気自動車(EV)の高出力化に伴い、需要が増加する肉厚化の技術などをアピールした。切削加工を手掛ける黒田精機製作所(本社名古屋市)は、切削加工のチップ(刃具)交換が容易になる独自開発のレンチを紹介した。 また、八幡ねじ(本社北名古屋市)は、アルミ部品の耐食性を高めるためのアルマイト処理に代わる表面処理技術「AlooH(アロー)」について展示。水だけで耐食性を高める技術で、アルマイト処理と同等の耐食性を持ちながらも、コストを約47%低減できるという。
出展企業で、トヨタの2次仕入れ先企業の担当者は、「従来の展示会とは異なり、完成車メーカーの開発者の生の声が聞けるほか、情報交換の場にもなる。来年も引き続き開催してほしい」と話した。