森永康平氏 103万円の壁引き上げ交渉で国民民主に指摘「200万とか250万とふっかけておけば」
経済アナリスト森永康平氏(39)が2日、文化放送特番「森永卓郎と森永康平の親子経済学」(後3・30)に父の経済アナリスト・森永卓郎氏(67)と出演し、年収103万円の壁の引き上げ額に対する国民民主党の交渉プロセスに私見を語った。 【写真あり】堀江貴文氏との直接対決へ!10倍ギャラ用意した森永卓郎氏 国民民主は昨年10月の衆院選で「国民の手取りを増やす政策」を掲げて議席4倍増の28議席を獲得する大躍進。少数与党となった自民、公明両党に、所得税の課税ボーダーラインを29年ぶりに引き上げることを迫った。東京都の最低賃金が当時から1・73倍になっていることから、178万円の引き上げ額を提示し、引き上げそのものについては自公と合意した。しかし、3党の交渉で額については同意を得られず、自民党が来年度の税制大綱に盛り込んだのは123万円と、国民の期待を大きく裏切った。 康平氏は「“103万円の壁は引き上げる方向で議論することを同意しました”と言って、国民民主は事実上、取り込まれている。これって凄く汚いやり方で、引き上げることを議論することを同意しているだけの話で、178万円まで引き上げますなんて一言も言ってない」と、与党の狡猾ややり方を嫌悪感を込めて解説した。 その上で、「最初から200万とか250万とかまで引き上げるとふっかけておいて、着地を178万にしておけば、きれいに178万円で通ったかもしれないのに、玉木(雄一郎代表)さんはまじめだから、いきなり満点の178万という数字を出しちゃった」と指摘。「結局今、宮沢(洋一税調会長)さんから、“120万とか130万でいいじゃん”と、結局値切られちゃって」と続けた。 一連の交渉経緯に、「玉木さんのまじめさが出たなという反面、しょせん今まで少数野党でしかなかったので、中核の狡猾な部分というのがあまり分かってないまままじめに突っ込んじゃったのかなという気がした」と、見解を口にした。