アンチェロッティ「クロースのような選手は市場にいない。来季は戦い方を変えた方がいいかもしれない」
レアル・マドリーは25日のラ・リーガ最終節、本拠地サンティアゴ・ベルナベウでのベティス戦をスコアレスドローで終えた。カルロ・アンチェロッティ監督は、ベルナベウでの最後の試合を終えたMFトニ・クロースに対して、改めて称賛の言葉を述べている。 先に今季限りでの引退を発表したクロース。フットボール史に残ることになるこの名選手を、マドリーの面々および観客は花道、胴上げ、「伝説よ、ありがとう」の大横断幕、全スタンドのスタンディングオベーションと可能な限り方法で称えていた。 試合後会見に出席したアンチェロッティ監督は、次のような感想を述べている。 「ベルナベウは彼という選手にふさわしい形で別れを告げた。私たちはあと1週間、そのプレーを楽しむことができる。彼は最も偉大な選手の一人で、凄まじいクオリティーを持つMFだ。その性格はファンタスティックで、エゴが少なく、いつだってチームのためにプレーしてくれた。マドリーは彼を10年擁するという幸運に恵まれたんだ」 イタリア人指揮官はその一方で、クロースの代役を見つけるのは難しいとの見解も口にしている。 「チーム内には雰囲気レベル、戦術レベルというものが存在する。雰囲気については、ほかの選手たちがより責任を背負えばいいだけだ。ただ戦術レベルについては、今後を見てみなくては分からない。エネルギーあふれる選手たちがいるから、テンポをあまり考えず、より縦に速い攻撃を仕掛けるのもいいかもしれないね」 クロースの代役として、MFジュード・ベリンガムをインサイドハーフで起用するプランも話題になったが、アンチェロッティ監督は現実的とは考えていないようだ。 「できるとは思わない。ベリンガムはゴールに近ければ近いほど良い選手だ」 「クロースのような特徴を持つ選手は市場にいない。私たちは違う形でその穴を埋める必要がある。このチームの中盤にはクオリティーの高い選手たちが多くいるし、来季はそれらを生かしたプレーに適応しなくてはね」