チャリ、電動キックボード、モペットの「二輪ミサイル」が危なすぎる!! 信号無視、逆走、逆あおり運転にドライバーが怒り心頭!
「"魔の時間帯"は、秋から冬にかけて日没が早くなる時間帯のこと。特に注意が必要なのは17~18時の間で、この時間はクルマの事故が多く発生するといわれています」 事故を回避するためにはどうすればいいのか。 「視界の確保が重要になります。実は窓ガラスが汚れたクルマが非常に多い。窓ガラスが汚れていると視界が奪われ、判断が遅れてしまう。逆に視界が確保されていると、危険をいち早く察知できるメリットがあります。小まめにクルマの窓ガラスは掃除しましょう。ちょうど忘年会シーズン真っ盛りですから、酔った二輪ミサイルが街に増加するはず。事故やトラブルのリスクを下げるためにも、できることをやりましょう」 ■チャリの死亡事故は9割超がノーヘル 警察庁の統計によると、昨年のチャリの事故死は前年比7人増となる346人だった。事故死の9割超がヘルメットを着けていなかったという。ちなみに前年を上回ったのは2015年以来となる。 モーターサイクルジャーナリストの青木タカオ氏が言う。 「自転車、電動キックボード、モペットなどは手軽な乗り物という油断を生みがちですが、むき出しで乗る二輪車の場合、転倒の際に路面や縁石での強打、自動車などとの衝突で車輪に巻き込まれたり、車体にカラダを強打することも。最悪、頭蓋骨骨折、脳挫傷などで死に至るケースも」 実はバイクや自転車の転倒時の損傷部位は「頭部」が圧倒的多数を占めているという。 「昔はバイクもノーヘルOKでした。実際、原チャリは最後までノーヘルが認められていた。しかし、令和の今、この手の話をすると、『そんな無謀な!』とか『昭和すぎる!』と誰もが思うはずです。同じことなのです。僕は自転車も電動キックボードもヘルメットの着用を義務づけていいと思っています」
ノーヘルの二輪ミサイルが自爆するのは自業自得だが、勝手にクルマにぶつかってきて死亡する可能性も......。ヘルメットの義務化も納得だ。 二輪ミサイルの最大の問題点は違法な闇系モペットの存在。実はインターネットで海外製のモペットが安価で簡単に手に入るのだ。しかし、この手の闇系モデルは日本の保安基準を満たしていない違法車が多い。専門家によれば、闇系モデルの購入者はナンバーもつけず、バックミラーやウインカーもないまま、ノーヘルで公道を爆走しているという。言うまでもないが、任意保険や自賠責保険にも入っていない可能性が高い。つまり、愛車が闇系モペットにぶつけられたら泣き寝入りもありうる。加えてナンバーもないため事故現場からトンズラされたらおしまいなのだ。青木氏はこう語る。 「そもそも自転車、電動キックボード、モペットは事故で人をケガさせてしまう恐れがあります。国は自転車も登録制(ナンバー付き)にし、保険(自賠責保険加入など)の義務化などを検討していく必要があるのでは」 即効性のある二輪ミサイルの撲滅法はないものか。前出の国沢氏はこう言う。 「警察が本腰を入れて取り締まりを続けられるかどうか」 二輪ミサイルは法を破り、他人の命を奪いかねない危険運転をしている自覚を持て! 取材・文/週プレモビリティ班 写真/時事通信社