ワイオミング州の新DAO法案、大手テック企業を一掃する後押しに
今日のインターネットは、アマゾン、アップル、メタ、グーグルといった数少ない大手テック企業によって支配されている。これらの企業は、我々がインターネット(SNS、検索エンジン、オンラインショッピングなど)を体験する、クローズドネットワークをコントロールしており、このコントロールを使って、企業が合法的に行えること設計された目的を達成している。すなわち、利益を最大化だ。 ここから生じる結果は、消費者にとっては良くないものだ。これらの企業は冷酷なまでに効率的にインターネットの統合を追求し、そのオーナーはあなたを含むすべての人から法外な価値を搾り取ることができる。
同じ過ちを繰り返さないため
これに対抗する1つの方法は規制だが、多くの大手テック企業のケースではそれでは不十分だし、遅すぎる。より永続的な解決策は、技術的な変化だ。 幸いなことに、世界中の起業家たちがブロックチェーンテクノロジーを使って、こうした欠陥のないインターネット、オープンネットワークとしての基礎に立ち返るインターネットを開発しようとしている。 彼らが構築しているオープンブロックチェーンネットワークは、独占技術ではなく、公共インフラのように機能する。現在、Eメールやウェブサイトのようなオープンインターネットネットワークを利用して誰もがビジネスを構築できるように、誰でもその上で開発を行うことができる。 このテクノロジーだけが、初期のインターネットツールをはるかに上回る機能を実現する。ブロックチェーンネットワークは、誰もがまもなく、独自のSNSや自動車サービス、音楽ストリーミングサービスを立ち上げることができる基盤を提供する。 このようなネットワークの所有を利益至上主義の企業に委ねてしまうと、デジタル世界全体がひと握りの巨大企業によってコントロールされている現状と同じことになってしまう。同じ過ちを繰り返してはならない。 では、誰がこの新しいオープンネットワークを所有し、管理すべきか? アメリカの道路や広場と同じように、答えは「誰でもない」、あるいは「誰でもある」。 ワイオミング州の新しい法人形態「分散型非法人非営利団体(DUNA:decentralized unincorporated nonprofit association)」は、これを実現するためのフレームワークを提供する。この法人形態は、すでに数十の州に存在する法人形態に酷似しているが、「分散型」という重要なメリットを実現するために変更が加えられている。 DUNAは役員や取締役によって管理されるわけではない。管理職すらいない。その代わり、DUNAは大規模かつ分散したメンバーグループによって管理され、どのメンバーも組織の利益を最大化する必要はない。その結果、インターネットの公共インフラを維持・発展させるには、企業よりもDUNAの方がはるかに適している。