侍ジャパン・清宮幸太郎、追加招集から4番勝ち取る「アピールが大事」 井端ジャパン宮崎で始動
野球日本代表「侍ジャパン」が29日、「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」(11月9日開幕、東京ドームほか)に向けて宮崎市の清武総合運動公園で事前合宿を開始した。プロ7年目で初めてトップチームで日の丸を背負う日本ハム・清宮幸太郎内野手(25)は打線の中軸候補の一人で、井端弘和監督(49)が「まだ決めていない」と語る4番の座をかけた〝アピール合戦〟に臨む。DeNA・牧秀悟内野手(26)、ソフトバンク・栗原陵矢内野手(28)らは日本シリーズ後に合流する。 「JAPAN」の文字が刻まれたウエアに袖を通し、競い合うように快音を響かせた。清宮が宮崎での事前合宿初日にフリー打撃で52スイング。今季16本塁打をマークした右の大砲、森下(阪神)と並んで打席に立つ中、センター方向に鋭い当たりを連発した。 「(追加招集され)本当にチャンスだと思う。でも気負い過ぎても(駄目)と思うので、自分のプレーができるように準備していく」 4番の最有力候補だった岡本和(巨人)が腰痛の影響で日本代表を辞退し、井端監督は打線の中心について「僕は決め打ちが嫌いなので、何も決めていない」と強調する。清宮は牧、森下らとともに4番候補に挙がっており「本当にアピールが大事」と力を込めた。 7年目の今季は規定打席こそ届かなかったが、89試合で打率・300、15本塁打、51打点。8月以降に12発と特に後半戦で存在感を発揮した。フリー打撃の前には、井端監督に声をかけられ「『久々にいいバッティングを見せてもらおうか』みたいな圧をかけられました」と笑顔。「いやいや、そんな大したもんではないです」と返答したというが、指揮官の期待値の高さがうかがえる。 2019年3月の強化試合のメンバーに抜てきされたが、右手有鉤骨の骨折で辞退しており、プロ入り後初めて日の丸を背負う。「チームを勝たせるバッティングができるのが一番。得点圏や点がほしいときに点を取る役割を果たせれば」。若き主砲が真価を示す。(武田千怜)