「中国が飛行制限エリアを設置」台湾側が発表 軍事演習に警戒強まる
台湾国防部(国防省に相当)は9日、中国軍が沿岸部の福建省と浙江省の東部の空域に同日から3日間にわたって航空機の飛行を制限する七つのエリアを設けた、と発表した。台湾では頼清徳(ライチントー)総統が外遊したことを受けて中国軍が台湾周辺で軍事演習を行うとの観測があり、台湾国防部は緊急対応センターを設置するなどして情報収集と警戒を強化している。 【写真】米ハワイでシンクタンク関係者と交流する頼清徳総統 9日の台湾国防部の発表によると、中国軍や海警局の船が台湾海峡周辺や西太平洋の海域で活動していることを確認した。また、台湾の海巡署(海上保安庁に相当)も今月6日以降、台湾の東部や南西部の海域で計7隻の中国海警局船を確認したという。 頼氏は11月30日~12月6日の日程で三つの太平洋島嶼(とうしょ)国を訪問、「経由地」として米ハワイや米領グアムも訪問し、米下院議長や上院議員らと電話やオンライン会議をした。これに対し、中国外務省は「断固とした強力な措置を採る」と対抗措置を示唆していた。(台北=高田正幸)
朝日新聞社