「勉強も好き」難関大と甲子園を目指す専大松戸の選手たち センバツ
第95回記念選抜高校野球大会に22日、登場する専大松戸(千葉)はスポーツ強豪校であると同時に、進学校の顔を持つ。野球部にも難関大学への進学と甲子園出場を同時に目指す文武両道の選手たちがいる。 専大松戸は生徒の希望進路に応じて四つのコースに分かれており、強豪の運動部員たちはスポーツ重視の「S類型」の所属が多い。野球部も37人中30人をS類型が占める。 「入学時から、試合に出るのは大変だというのは覚悟していた」と話すのは、難関大学進学を目指す「A類型」の高下治輝選手(3年)。この2年間で公式戦出場経験はない。A類型だからといってグラウンド上で特別扱いはなく、S類型の仲間と一緒に厳しい練習に励む。「勉強も野球も両方好き。どちらかに絞りたくない」と両立を目指してきた。 全体練習が終わった後は100球の打ち込みを自らに課す。帰宅が遅くなるため、往復約1時間の電車の中でも勉強し、定期テストの直前は朝5時に起きて机に向かう。成績はクラスで常に上位という。 同じA類型に所属しながらベンチ入りを目指す阿部丈選手(3年)は「普通の生活をしていたらつまらないし、物足りない」と笑う。得意科目は日本史だ。 2人にとって甲子園は野球を始めたころからの憧れの舞台。最後の夏こそ聖地でプレーする夢を胸に、今回のセンバツではアルプス席から仲間を全力で応援するつもりだ。【近森歌音】