京都の観光名所“哲学の道”をアスファルト化!? 経年劣化で検討案 「雰囲気が楽しみなのに」「砂利が溝に落ちる」住民からは賛否の声
京都の観光名所の一つ「哲学の道」。この場所をアスファルトにする計画が浮上したことを受け、住民からは賛否の声が上がっています。
「哲学の道」とは、京都市左京区にある熊野若王子神社付近と銀閣寺付近を南北に結ぶ水路沿いの道。 20世紀初期、西田幾太郎という哲学者が、この道を歩きながらよく考え事をしていたことにちなんで名付けられました。「日本の道100選」にも選ばれていて、桜の名所としても広く知られています。 一部は以前からアスファルト舗装されていましたが、経年劣化が目立ってきたことから、これを機に舗装されていない部分もアスファルトにするかどうか、検討する案が浮上しました。 対象となっているのは約1.5kmの区間です。 (中村想人アナウンサー)「歩いてみると砂利を踏みしめる音が心地よいですね。ただ、この道だいぶ凸凹していて、水たまりもありますので、車イスで通るには厳しいかもしれません」
この「哲学の道」の今後について先月、大学教授や地元の関係者らが参加し、初めての会議が開かれました。 これまで市などには「砂ぼこりが舞う」「通行しにくい」「そのまま残してほしい」といった住民の声があるようですが、5日の取材でも意見は分かれました。 【反対】 「アスファルトにわざわざすることない。雰囲気があるのが楽しみで人は歩いているのに」 【賛成】 「ここは生活道なんです、もともと。散歩道じゃなくて。車が通ると石がパンと飛んで、お隣はガラス割れた」 「砂利が溝に落ちる。砂利上げを自分でしています。誰もしてくれません」 一方、こんな意見も・・・ 【反対】 「フランス人向けのガイドをしているんですけど、必ず銀閣寺とセットで(ツアーに)入ってまして、みなさん『哲学の道』(という名称)に興味がある、四季の移り変わりが魅力的みたいです」「住んでる方の気持ち優先だと思うんですが、(アスファルトは)ちょっと残念かなと思います」「(砂利の)音がすることで集中できるとか、清めの意味があると説明しているので、そういう意味では一般的な道になると…」