スカイラインの栄光と讃歌【3】2.6Lエンジンで16年ぶりに復活したGT-R
シリーズ:スカイラインの栄光と讃歌【2】から続く 本誌でもおなじみの6代目R30は1981年秋に直列4気筒DOHC4バルブエンジンを積む2000RSを加え、スポーティー度を大幅にアップ。さらに、83年にターボRSを設定、84年にはインタークーラー付きへと進化し、魅力を取り戻している。が、ハイソカーに打ち負かされ、販売は伸び悩んだ。 85年夏に登場した7代目のR31では初めて4ドアハードトップを設定した。また、パワーユニットやステアリング形式を一新し、2.0ℓという排気量の中で最高を目指している。2000GT系が搭載するのは、新世代の直列6気筒、RB20型だ。フラッグシップはDOHC4バルブにターボのRB20DET型である。4輪操舵のHICASの採用も話題をまいた。 だが、スカイラインらしい味わいは薄まっている。そこで8代目のR32は開発主管の伊藤修令さんが大ナタをふるった。開発方針を思い切り走り方向に振り、ボディをダウンサイジング。サスペンションも4輪マルチリンクとしている。また、秘密裏にGT-Rも開発した。エンジンは2.6ℓのDOHCツインターボだ。駆動方式もFRではなく、革新的な電子制御トルクスプリット4WDとしている。 【画像20枚】先代のスカイラインからダウンサイジングしたR32。この型ではGT-Rも復活した 1989年 BNR32(3代目GT-R) 16年ぶりに復活したGT-R。ここからが第二世代と呼ばれている。R32はレースに勝つことを目的に開発。搭載するエンジンは専用設計のRB26DETT型2.6ℓ直列6気筒DOHCツインターボ。最高出力280ps/最大トルク36.0㎏-mというハイポテンシャルだ。駆動方式は4WDで、4輪に駆動力を配分するアテーサE-TSを採用。4輪マルチリンクサスペンションなど、最先端技術の塊で、ツーリングカー選手権グループAを席巻した。 初出:ハチマルヒーロー2017年1月号 vol.39 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)x
Nosweb 編集部